日本人女性に足りないのは「自己肯定感」だ なぜ女性の管理職が少ないのか

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女性がプレゼンや人前で話すのが苦手だと考える理由の一つとして、その共感力の高さも影響している。女性は人の表情や感情を読み取る能力が高いので、相手や聴衆の反応がまるで振動のように伝わってくるという人も多いのだ。

「あくびをした」「つまらなそうだ」「こんな話は聞きたくないのではないか」。筆者も、つねに相手の反応が気になって仕方ないほうである。そういった空気を読みすぎる感受性は、話し手を萎縮させ、度胸を失わせる側面がある。

日本の女性リーダーは高度な芸当を要求されている

「幸運は大胆な者に味方する」と語ったシェリル・サンドバーグ(撮影:尾形文繁)

感受性の問題だけではない。拙稿「『怒りながら叫ぶ女』はどうして嫌われるのか」でも触れたように、女性リーダーは弱々しすぎても、強すぎてもいけないという「ダブルバインド」(二重拘束)があり、強烈な縛りを受けている。過度に自信があるように振る舞えば、男性以上に「傲慢だ」「高飛車だ」「攻撃的だ」と批判されてしまう可能性がある。批判を避けるためには、謙虚さの中に「自信」をのぞかせるという高度な芸当を要求されているわけだ。

世界で最も有名な女性リーダーの一人で、働く女性に対するエンパワーメント(支援)活動を進めるフェイスブックのシェリル・サンドバーグさん曰(いわ)く「幸運は大胆な者に味方する。やってみなければ、どれぐらい『できる』のかはわからない」。女性がリスクを過大視する傾向にあることを踏まえると、実際に飛び込んでやってみれば、実は恐れるに値しなかったことがわかるいうことだ。

もちろん、失敗の可能性だってある。ただ、自信ができるのを待つのではなく、あまり考えすぎず、まずは「やってみる」。きっと、自信は後からついてくる。

岡本 純子 コミュニケーション戦略研究家・コミュ力伝道師

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おかもと じゅんこ / Junko Okamoto

「伝説の家庭教師」と呼ばれるエグゼクティブ・スピーチコーチ&コミュニケーション・ストラテジスト。株式会社グローコム代表取締役社長。早稲田大学政経学部卒業。英ケンブリッジ大学国際関係学修士。米MIT比較メディア学元客員研究員。日本を代表する大企業や外資系のリーダー、官僚・政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチ等のプライベートコーチング」に携わる。その「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれる。2022年、次世代リーダーのコミュ力養成を目的とした「世界最高の話し方の学校」を開校。その飛躍的な効果が話題を呼び、早くも「行列のできる学校」となっている。

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