トヨタが東北に灯した、HVという名の“火” 岩手のアクアに続き、宮城でカローラHVの生産を開始
世界1位の自動車メーカーとしてグローバル展開を加速する一方、「国内生産300万台の堅持」を掲げるトヨタ自動車。国内のモノづくりへの並々ならぬこだわりを支えるための戦略の一つが、東北の生産拠点で進んでいる。キーワードは、エンジンとモーターを併用して走るハイブリッド車(HV)。今のトヨタが最も得意とする分野だ。
宮城県のほぼ中央に位置する黒川郡大衡村(おおひらむら)。8月23日、トヨタの車両生産子会社であるトヨタ自動車東日本の宮城大衡工場(同社本社所在地も大衡村)で、ある新型車のラインオフ式が開かれた。大衆車の代名詞「カローラ」シリーズに追加されたHV仕様である。
ラインオフ式とは、最初の量産車が生産工程を経て完成したことを祝う式典。国内向けカローラを全量生産する宮城大衡工場で、4ドアセダンの「カローラアクシオ HYBRID」とワゴンタイプの「カローラフィールダー HYBRID」の生産が、本格的に立ち上がったことを意味する。同工場でHVをつくるのは、今回が初めてとなる。
宮城県知事「東北の雇用拡大に期待」
当日のラインオフ式に出席したトヨタ自動車東日本の白根武史社長は、「東北が世界のモノづくりを牽引する拠点となる」と強調。宮城県の村井嘉浩知事も「カローラが売れることで東北の雇用拡大に期待したい。部品についても地元企業が受注できるよう行政としてもお手伝いしたい」と述べた。
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