「フィットHV」でトヨタを追撃するホンダ

ホンダが新型HV投入、止まらぬ低燃費争い

自動車の低燃費競争がますます熾烈になっている。

ホンダは9月、主力の小型車「フィット」を6年ぶりにフルモデルチェンジ(全面改良)する。フィットのハイブリッド車(HV)の燃費は、ガソリン1リットル当たり36.4キロメートル(JC08モード)と、ライバルであるトヨタ自動車の小型HV「アクア」の35.4キロメートルを上回る。現行車種の26.4キロメートルからは10キロメートルもの改善だ。電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)といったエンジンを使わずに走ることができる自動車を除けば、世界トップレベルの低燃費となる。

燃費数値へのこだわり

新型フィットは、アクアを1キロメートル上回ったことでもわかるように、HV分野でのトヨタ独走に歯止めをかけるためにホンダが総力を投入して販売拡大をもくろむ戦略車。価格は未発表だが、現行車種の水準(159万円~)をほぼ踏襲する見込みで、アクア(169万円~)よりも安くするとみられる。

新型フィットHVは、従来用いてきたHVシステムを一新。モーターやバッテリーシステムなど電動関連の機構だけでなく、エンジンやトランスミッション(変速機構)まで小型HV専用に開発した。一つのモーターが発電用と走行用の両方の役割をこなす1モーター方式で低コスト・コンパクトさを維持しながら、モーター出力は2倍にアップしている。また、二つのクラッチを持つ変速装置を用いることでモーターのみでの走行も可能だ。

走行状態に応じて、電動、エンジン、ハイブリッドの三つのモードを切り替え、最大限の効率性を引き出す。また、車体骨格も高性能素材の利用などで軽量化したほか、車体デザインはかつてのF1参戦で培ってきた空力性能のノウハウを生かして、低燃費化につなげた。

次ページメートル単位の争い
自動車最前線の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 世相をリアルに映し出す 流転タクシー
  • 最新の週刊東洋経済
  • コロナ後を生き抜く
トレンドライブラリーAD
人気の動画
優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由
優秀なはずの上司の下で部下が育たない根本理由
面接や説明会で採用者が嫌う「9つのNG質問」
面接や説明会で採用者が嫌う「9つのNG質問」
海外マネー流入!外国人に買われた日本企業20社
海外マネー流入!外国人に買われた日本企業20社
会社にとって「一番お荷物になる社員」5つの条件
会社にとって「一番お荷物になる社員」5つの条件
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
生前贈与がダメになる<br>相続の新常識

相続をめぐる環境が激変しています。年110万円まで非課税だった生前贈与が税制改正により認められなくなる可能性も。本特集では相続の基本から、よくあるトラブルと解消法、最新路線価に基づく相続税額、さらに生前贈与の将来動向まで取り上げました。

東洋経済education×ICT