「フィットHV」でトヨタを追撃するホンダ ホンダが新型HV投入、止まらぬ低燃費争い

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とかく技術志向で、いいものを作れば市場はわかってくれる、という感覚が強いホンダだが、新型フィットHVでは徹底的に燃費数値にこだわった。というのも、現行のフィットHVは燃費数値がアクアに比べて見劣りしたがために、販売で大きく水をあけられたという反省があるからだ。

国内乗用車の販売(13年1~6月期)では、「プリウス」が13万2472台、アクアが13万2336台と、トヨタ車が1位、2位を獲得。これに対し、フィットは7万2191台で、HVに限れば3万3841台。モデル末期の旧型車としては健闘しているといえなくはないが、彼我の差は大きい。

新型フィットの開発に携わっている技術者の一人は、「正直言ってアクアがここまで売れるとは想像できなかった。新型フィットHVでは燃費数字を出すことにこだわった」と話す。

もちろん、HV市場を牽引するトヨタも黙っているわけではない。アクアは2013年末~14年初に改良のサイクルを迎える。今回のフィットのような大幅な変更はないものの、低燃費首位の奪還を狙ってくるだろう。アクアだけでなく、8月上旬には「カローラ」にHVを導入し、小型セダンでも30キロメートル超級の低燃費を実現する。

ほかの自動車メーカーもHV拡大に意欲を燃やす。マツダは日本市場向けに中型車「アクセラ」のHVを発売する予定だ。同社はトヨタから技術供与されたHVシステムと独自の低燃費技術「スカイアクティブ」を組み合わせて、一段の低燃費化を狙う。また小型車「デミオ」のHVモデル開発も見込まれる。

EVを重視し、HVでは出遅れた日産自動車も、16年までに15車種のHVを投入すると方針転換。従来懐疑的だった小型車のHVも販売する方向で、エンジン車だけでは限界があった小型車での低燃費競争に割って入る構えだ。

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