家でもできる「モンテッソーリ教育」のコツ 藤井四段の集中力を、家庭で育む
子どもをよく「観察」しよう
自宅でモンテッソーリ教育をするためにまず大切なのは、子どもをよく「観察」することです。マリア・モンテッソーリは、「科学者のような目で子どもを観察しなさい」と教えてくれます。なぜなら、一見親にとっては不可解な行動の中に、子どもが大きく成長するヒントが隠れているからです。
子どもが今、何にこだわりを見せているのか。何が気に入っているのか。それをよく観察すると、子どもを伸ばすための方法が見えてきます。
「敏感期」を知ろう
「敏感期」。聞きなれない言葉だと思います。
しかし、この言葉を知っていると、子育てがぐんと楽になり、子どもの才能を伸ばすことができるのです。
敏感期とは、子どもが
ある一定の時期に
何かに対して
非常に強く反応する
時期のこと。わかりやすい言い方をすれば「何かにこだわりを見せる」時期のことです。 とはいえ、少しわかりにくいので、子どもの例で見てみましょう。
「所有」にこだわる時期にいるだけ
児童館で遊ぶ2歳のカンタ君は、自分が使っているおもちゃを譲ることができません。母親がいくら「お友達に貸してあげよう」と言っても、顔を真っ赤にして抵抗します。公園では、大好きなブランコを独り占め。後ろには長い列ができてしまいました。こんなことが続き、母親は私のところに相談に来ました。
「うちの子は欲張りで、思いやりがないのです。どうしたらいいのでしょうか?」
私はお母さんに「心配ありませんよ。カンタ君は順調に成長しています。敏感期の中でも『所有』にこだわる時期にいるだけです」とお伝えしました。
この頃のカンタ君は、
ある一定の時期に :この時期に
何かに対して :好きなおもちゃやブランコに対して
非常に強く反応する :強い愛着をもつ
この敏感期にある子どもにとって、おもちゃは貸せなくて当たり前。それは子どもの中で「所有」という概念が育ってきているところだからです。独り占めという経験を経て初めて、子どもは「共有」ができるようになります。ですから親は「欲張り」などといったレッテルを貼ってはいけないのです。
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