実は制度をどう位置づけているかという点に、そのポイントがある。P&Gは在宅勤務を単なる「社員への福利厚生」の枠組みと考えておらず、「成果を拡大する手段」に用いている。
在宅勤務の取得者には、これまでと同等かそれ以上の成果を出すことが求められ、制度の運用に当たっては、社員に成果に即した評価体系をしっかり周知する。取得者側の「自宅で働いた分を正当に評価してもらえるかわからない」という不安や、管理者側の「自宅できちんと稼働しているかわからない」という不信感が生まれにくくなっている。
積極的に管理者から勧める
成長戦略の一環であるだけに、制度の設置後は、制度の浸透にも力を注いだ。これだけの仕組みを作った同社だが、制度のスタート時は利用者数が思うように増えなかったという。そこで2011年から、定期的に行う管理者面接の際に、社員一人ひとりの働き方を点検。効率性の観点から取得が望ましいと判断される社員には、積極的に在宅勤務制度の取得を管理者から勧めていった。
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