マイクロソフト新CEOが迫られる「二者択一」 カリスマの後継ぎという難題

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物言う株主

過去10年間にわたってマイクロソフトの株価が横ばいで推移するなか、株主は増配と自社株買いを求めてきた。

同社は2004年に1株当たり3ドルの特別配当を実施。それ以降、四半期配当も0.23ドルと3倍になった。

それでもなお、株主は同社の潤沢な手元資金からより多くの利益還元を求めている。

ノムラのアナリスト、リック・シャーランド氏は、バルマー氏の退任がバリューアクトやその支持者らの言い分をマイクロソフトが聞き入れていることを意味するのであれば、配当と自社株買いに関する措置が早ければ9月19日にも取られる可能性があるとの見方を示した。

マイクロソフトは来月19日、アナリストとの年次会合を開催し、最新の配当について発表するとみられている。

関係筋によると、バルマーCEOは2─3カ月前に退任について真剣に考え始め、「プロセスを開始する適切な時期」が来たと判断したという。これは、バリューアクトがマイクロソフトの株式20億ドル相当を取得した直後だった。

バルマーCEOの早期退任は、後継者に困難でおそらく不可能な選択を突き付けている。それは、巨大企業をモバイル業界へと導くリスクの高い再編を推進するか、利益は出やすいがパソコン中心の事業にしがみつくかという選択だ。

ウインドウズ部門の元幹部でベンチャーキャピタル企業イグニション・パートナーズの共同創設者ブラッド・シルバーバーグ氏は「スティーブ(バルマー氏)の仕事をより上手く行える人物がいるかどうか分からない。これは極めて困難な仕事で、おそらく手に負えないだろう」と指摘した。

(Bill Rigby記者;翻訳 佐藤久仁子;編集 田中志保)

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