チャリティランナー・大島の"価値"を考える 「芸」をしない芸人に、高額ギャラでは感動できない

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減量までしてチャリティマラソンに臨む森三中・大島美幸(写真左)。そのチャリティランナーとしての価値とは?

仕事における自分の“価値”を考えたことがあるだろうか。「ゴルゴ13」ことデューク東郷や、天才外科医のブラック・ジャックなどの例を出すまでもなく、他人にはできないようなミッションを成功させるならば、そこに高額な報酬が発生するのは当然だ。しかし、誰にでもできるような業務で高いギャラを望むのは、ビジネスマンとしての自覚が足りていない。

仕事と報酬のミスマッチ。フリーランスで仕事を請け負っていると、そのことを強く感じることがある。どんなにすばらしい記事を書いたとしてもわずかな原稿料しかもらえないときもあれば、広告がらみなんかだと、なんてこともない記事で、ついついにやけてしまうようなギャラを受け取ることがある。まあ、最近は「安っ」と思うことがほとんどだけど。

そんなわけで、今回はランナーの“価値”について考えてみたい。先月末に発売された週刊誌『FLASH』(光文社)で、今や夏の風物詩となったチャリティ番組『24時間テレビ36「愛は地球を救う」』(日本テレビ)に出演するタレントのギャラが掲載されて、物議を醸している。

チャリティ番組とはいえ、24時間テレビの出演者にギャラが発生しているのは有名な話で、記事によるとチャリティマラソンランナーの森三中・大島美幸の出演料は1000万円だと報じられている。視聴者から、「ギャラを全額募金しろ!」という声が聞こえてきそうだが、チャリティうんぬんを抜きに考えても“ランナー大島”のギャラは、プロ的なランナーをバカにしているくらい高いと思う。なぜなら、「走る」という仕事で、1000万円のバリューを出すのはすごく難しいからだ。

東京マラソンを制して800万円

世界大会で“金メダル”クラスのマラソンランナーは、メジャー大会の出場料で数千万単位のビッグマネーを手にすることがあるとはいえ、日本人選手のレベルでは1000万円超えの仕事は夢の世界だ。

国内レースに目を向けると、唯一1000万円以上を獲得できるチャンスがある。それが東京マラソンだ。男女とも優勝賞金が800万円(2位400万、3位200万円など10位までに賞金が出る)。優勝者にはタイムボーナスもあり、世界記録で3000万円、日本記録で500万円、コースレコードで300万円をゲットすることができる。

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