「スキルが身につく」というスキル志向が2割前後、「希望する職種につける」というキャリア重視の学生は1割強いるが、「若いうちから活躍できる」は1割未満となっている。さらに「海外で働ける」は数%と無きに等しい。自分が活躍できるかということより、まずは仕事自体が面白く感じられなければ、仕事として魅力に感じないということだ。
一方、企業が学生に訴求したいものは、学生の意識からかなりずれている。いちばん訴求したい(伝えたい)のは「若いうちから活躍できる」で40%だ。前述のとおり、ほとんどの学生は「若いうちから活躍できる」を仕事の魅力とは感じていないので、完全なミスマッチである。
なお、「仕事が面白そう」は36%となっており、「スキルが身につく」(18%)は学生の数値と同じだ。
企業は「若いうちから活躍」を訴えるが・・・
企業は学生の安定志向を知っている。とはいえ欲しい人材は、「バリバリ働きたい」「すぐに活躍したい」という前向きな学生だ。若いうちから活躍できることを訴求ポイントにして、そういう意欲のある学生を引き付けたいと考えているのだろう。
「会社の魅力」という設問では、3割強の学生が「安定している」ことを望んでいる。それ以外の魅力については、文系と理系で違いが大きく、文系では「経営者・ビジョンに共感」(35%)、「成長性が高い」(16%)が上位で、理系は「技術力がある」(26%)、「経営者・ビジョンに共感」(19%)、「成長性が高い」(16%)の順になっている。
「製品イメージがよい」は、文理ともに8%と低い。製品そのものの魅力は、実は、直接就職したい会社には結びついていなかったのだ。
企業が訴求したい「会社の魅力」は、学生の意識とかなり重なっている。30%の企業が「経営者・ビジョンに共感」と回答、「安定している」(28%)、「技術力がある」(22%)、「成長性が高い」(16%)という順位になっている。「製品イメージがよい」ことを訴求する企業はほとんどなかった。
それ以外の項目についても違いを見ていこう。
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