新卒採用は売り手市場が続いているが、転職市場は”さらなる売り手市場”という状況だ。
リクルートキャリアが7月12日に発表した、6月の転職求人倍率(転職求人数÷登録者数)は、過去最高に並ぶ1.87倍。とくにインターネットエンジニアや、建設、機電系のエンジニア、不動産専門職などで倍率が高い。求人総数は前年比で2割近く増加する一方、転職希望者も同15%程度増えている状況である。各地で開催されている転職の合同説明会も盛況で、「前年に比べても、転職説明会へ参加者は増えている状況」(リクルートキャリア)という。
転職求人倍率は過去最高の水準
そうした中、会場で目に付くようになったのが、公務員の中途採用の募集だ。
7月6日から東京で3日間開催された、パーソルキャリア(旧社名インテリジェンス)主催の「DODA転職フェア」の会場には、「広島県」や「神奈川県」などの自治体、「内閣官房内閣人事局」などがブースを出展。会場を訪れた転職希望者に概要の説明を行っていた。
「民と公との垣根がなくなってきている状況で、民間の求人広告への出稿や転職フェアへの出展を行っている」と語るのは、DODAの大浦征也編集長。これまでも中途職員の募集を行ってはいたものの、社会人経験者が転職できるという認知度が高くなかったため、こうした合同説明会を活用して人材募集をするケースが増えているという。
とりわけ、「国家公務員総合職」(旧国家公務員I種)の経験者採用を行っていることを知っている人が少ないといい、8月半ばの募集期間までに募集の案内を周知しているという。
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