歯科医にかかる人が知っておきたい最新事情

口の中をちゃんと見るのに「CT」が有効だ

レントゲンの被曝量は少なく、日本人が1年間に自然界から受ける被曝量(1.1mSv)の30分の1~100分の1程度です。CTは精度にもよりますが0.5mSv程度になりますので、もちろん健康被害を及ぼすほどではありませんが、レントゲン撮影と比べると被曝量が多いといえるでしょう。

歯科医院では1年でCTを撮影するのは1~2回までを推奨していることが多いです。ほかの歯科医院や病院でCTを撮影したときは、かならずCT撮影を受けた回数と受けた日時とを歯科医師に告げるようにしましょう。

レントゲンはパノラマ撮影で顎全体を撮影するときは、保険適用後で1000~5000円ほどかかります。虫歯など局所的にデンタルレントゲンを撮影するときは、保険適用後で700~2000円ほどになります。

一方、CTは保険が適用されないときと適用されるときとがあります。病名が明らかなときは保険適用内になり、4000~1万円ほどになります。ただし、CTを撮影する前にレントゲンを撮影することが一般的ですので、CTの費用にレントゲンの費用も加算されます。

CTでわかることは?

レントゲンでは全体像や漠然とした形だけしかわかりませんが、CTを用いると今まで突き止められなかった病気の正体などがわかることもあります。

(1)歯根破折

歯根部が割れたりひびが入ったりする歯根破折。割れた部分がレントゲンに写れば良いのですが、水平方向にひびが入っているときなどはレントゲンで確認することができません。だからといって、歯ぐきを切開して確認するのは大変です。そのようなときにはCTが威力を発揮します。どのような方向に亀裂やひびが入っていても、CTなら詳しく撮影することができるのです。

(2)副鼻腔炎

上顎の歯根部付近に広がる空洞、副鼻腔。この部分に炎症が起こると、歯の痛みなのか副鼻腔炎なのか判別することが難しくなります。レントゲンでは空洞にしか写りませんので炎症の正体を突き止めることはできませんが、CTなら炎症部分を確認し、副鼻腔炎の治療を開始することができます。

(3)歯根部の膿

歯根の先端に膿が詰まっていると、歯ぐきの腫れや痛みの原因になります。下の歯の歯根部に膿が詰まっているときはレントゲンでも確認しやすいのですが、上の歯の歯根部にはほかの組織も重なって写っていますので、膿部分をレントゲンで確認することは難しくなります。ですが、歯科用CTなら、下も上も簡単に膿を特定することができます。痛みの箇所がわかりにくいときは、CTが頼りになるのです。

(4)インプラントの術前検査

インプラントを入れるときは、どの程度の太さでどの程度の長さの人工歯根が適切かを判断することが重要になります。レントゲンだけでは歯ぐき上部から神経までの距離や顎の骨の厚みなどを正確に測ることができませんので、歯科用CTを用いて正確に検査をします。

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