「成績至上主義」からついに解放された私 嫌な先生との出会いから学んだこと

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先生のつれない反応

またこの先生の対応には疑問に残るところもありました。大学は基本的には素晴らしい先生ばかりなのですが、良い先生紹介ばかりするのも留学の実態を伝えることにはならないので、この政治の先生の対応について紹介しようと思います。

・オフィスアワーでの無愛想な対応

“I wish we had talked before the paper…”と書いてありますが、そもそも、私は事前に先生のオフィスアワーに行ってペーパーの相談をしました。その時は適当に “OK, sounds good”とおっしゃっていましたし、ペーパーを提出する前に、「導入部分だけでも読んでください」とお願いしたところ、「忙しい。それに君のだけ読むのは無理」と言われてしまいました。

・授業中のひどい仕打ち

授業で原爆について扱ったときには、日本人だからという理由で、なぜか授業の初めに突然日本軍の戦時中の残虐行為(南京大虐殺とか731部隊とかですね)について説明するようにあてられて、(普通は手を挙げた人があてられるのですが…)うまく答えられないと、“Are you REALLY from Japan? Really? I can’t believe that you can’t explain it…”とクラス全員の前で言われてしまったこともありました。とりあえず部屋に帰って泣きました。

また、ディスカッションの一番はじめにそういう話をすることで、原爆に関するディスカッションを「日本軍を止めるために原爆を投下することは正しかった」という方向に持っていこうとしているように感じました。今まで完全に生徒同士の自由な意見交換だと思っていたディスカッションも、なんだかんだ教授に操作されていることに気づきました。

そんなこんなで悶々としていたので、これは会って一度話をしようと思い、何通かアポイントのメールを送ったのですが、何も先生からは連絡が来ないまま、夏休みが終わってしまいました。

・ダイニングホールでのつらい一言

夏休みが終わった後の秋学期のとある日。ダイニングホールでお昼ご飯を食べながら1人寂しくリーディングをしていると、例の先生が他の先生と一緒にやってきました。そして、私のことを発見したのか、こちら側に寄ってきて、

「今までメールに返信しなかったのは、Honors Committee (Honor Codeに触れるような行為をした学生の処分を決定する委員会のことです) に君のペーパーを提出したからなんだよ。君のペーパーをFグレードにしたのは、そもそものところクリエイティブじゃなかったし、僕にとって読んでいても面白くなかったから。それにちょっと引用のミスもあったしね。じゃ、僕はお昼ご飯の約束があるからこれで!」

と、公衆の面前で色々と大きな声で言われました。

周りに友達がいて、じろじろ見られたのでちょっと辛かったり。「え、引用のミスがメインの理由じゃないのか」と思ったり。Honors Committee に提出していたというのは後で嘘だと発覚したり。1番興味があったトピックでしたし、1番力を入れた授業だったので、なんだかもうやるせない気分になりました。

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