ソニー渾身「スマートウォッチ」の真価と課題 wenaの新製品は革バンドに「Felica」を格納
ステンレスモデルは電子機器であったため、それ自身が高価な製品だった。しかし、電子マネーだけに特化した今回の提案ならば、事業の裾野を広げていくことができるだろう。
もっとも、社内スタートアップという特殊な位置から始まったwenaが、SAPの成功事例として前向きにとらえてもらえる季節はそろそろ終わりだろう。いいスタートを切って走ってきたこのプロジェクトだが、次の段階では事業の将来像を描いてみせる必要がある。
對馬氏は「今回の製品はFeliCaに特化したもので、展開は国内しか考えていません。しかし、次のプロジェクトでは、グローバルで通用する新しい商品の展開を考えています」と話す。
ソニーの新しいブランドとして定着する可能性
その次の製品を発表するときこそが、wenaがSAPという特殊な場を卒業するときなのかもしれない。SAPからは過去にスピンアウト企業も生まれているが、一方で事業規模拡大の可能性を示し、ソニーの新しいビジネスブランドとして定着する可能性もあるかもしれない。
たった3人で始めたwenaは5人のチームで製品を完成させ、現在は12人にメンバーも増えた。
對馬氏自身、まだ着地点は見えていないとしつつ、「wena wristのコンセプトを世の中にもっとも広めていける選択肢は何か?を考えて、将来のプラン、進む道を選んでいきたい」と言う。まだまだ、ここからが正念場だ。
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