ソニー渾身「スマートウォッチ」の真価と課題

wenaの新製品は革バンドに「Felica」を格納

ステンレスモデルは電子機器であったため、それ自身が高価な製品だった。しかし、電子マネーだけに特化した今回の提案ならば、事業の裾野を広げていくことができるだろう。

もっとも、社内スタートアップという特殊な位置から始まったwenaが、SAPの成功事例として前向きにとらえてもらえる季節はそろそろ終わりだろう。いいスタートを切って走ってきたこのプロジェクトだが、次の段階では事業の将来像を描いてみせる必要がある。

對馬氏は「今回の製品はFeliCaに特化したもので、展開は国内しか考えていません。しかし、次のプロジェクトでは、グローバルで通用する新しい商品の展開を考えています」と話す。

ソニーの新しいブランドとして定着する可能性

その次の製品を発表するときこそが、wenaがSAPという特殊な場を卒業するときなのかもしれない。SAPからは過去にスピンアウト企業も生まれているが、一方で事業規模拡大の可能性を示し、ソニーの新しいビジネスブランドとして定着する可能性もあるかもしれない。

たった3人で始めたwenaは5人のチームで製品を完成させ、現在は12人にメンバーも増えた。

對馬氏自身、まだ着地点は見えていないとしつつ、「wena wristのコンセプトを世の中にもっとも広めていける選択肢は何か?を考えて、将来のプラン、進む道を選んでいきたい」と言う。まだまだ、ここからが正念場だ。

ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
  • 最新の週刊東洋経済
  • ブックス・レビュー
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
中国を知り尽くす異能の外交<br>官 垂秀夫 新中国大使

中国に幅広い人脈を持ち、アグレッシブな仕事ぶりで知られてきた垂秀夫・在中国大使。世界情勢が激動する中で国力差が開く日中関係をどう舵取りするのでしょうか。中国が最も恐れる男が日中関係のリアリズムを語ります。

東洋経済education×ICT