藤井聡太四段の活躍に学ぶべき「3つの教訓」 将棋の天才が教えるAI競争時代の生き残り方

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どんな分野・種目でも、もともとの才能と基礎的なトレーニングが十分できていると有利だ。殊に、将棋のような「先を読める者同士が、相手に先に諦めさせる」ことによって勝負をつけるメンタルの要素の大きなゲームでは、「相手のほうが読めているのではないか」という「信用」の影響力が極めて大きい。

今後の勝負は「AI」+「人間の能力」で決まる

今後、AIが進歩していくとしても、AI単独で目的の作業やビジネスのすべてをまかなうようになるまでには時間がかかるだろう。「AIの能力+人間の能力」で勝負が決まる分野は数多く、また相当の期間続くのではないだろうか。

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なにが重要な基礎的能力なのかについては分野によって異なるだろうから見極めが重要だが、基礎的な能力をトレーニングすることの有効性は今後も変わらないのではないだろうか。

たとえば、コミュニケーション能力の基礎になる「国語力」、さらに「外国語力」、そして論理的思考のベースになる「数学力」のすべてにあって突出して強い人がいるとすれば、何十年か先であってもその人は「できる人」と周囲から評価される人であり、人材価値の高い人だろう。

凡人が、藤井四段の詰将棋のように国・数・英のいわゆる主要3教科に強くなることは難しかろうが、AIを利用するとしても基礎力がベースになることを藤井四段が教えてくれている。

読者の皆さん、将来に備えて地道に努力しようではないか!

さて、変則的だが、ここからは競馬評論である。連勝中の藤井四段と対照的に、先週末の春シーズン最後のGⅠレース宝塚記念(6月25日、阪神競馬場11R)では、大本命と目されたキタサンブラックが9着に大敗した。これまで実績のわりには人気になりにくかった同馬だが、この日は単勝1.4倍の圧倒的支持を集めた。

当日の馬場は「稍重」(ややおも)だったが、キタサンブラックはパワーが豊かなタイプの先行馬なので、問題ないというのが多くの競馬メディアの見立てだった。

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