家電のプロが目利き!進化形の「扇風機」7選 実は機能もデザインも大きく進歩している
今年もまた梅雨入りして、真夏はもうすぐ。気温が一気に上がると同時に、梅雨時特有のジメジメした湿気が気になる時期になりました。冷房をつけるほどではないけれど、まとわりつく蒸し暑さを吹き飛ばしたい。そんなときに活躍するのが、扇風機です。
明治時代からほとんど形を変えることなく、一家に一台は必ず用意されているこの扇風機、すでに家電として完成しており今後進化はないと思われていたものが、2010年以降に突如大きく進化し話題を集め、いまだ人気の家電になっています。では、最新の扇風機はどうなっているのか、どのようなモデルを選んだらいいのか。ロボット掃除機や除湿機の選び方を教えてくれた家電コーディネーター・戸井田園子さんに、再び聞きました。
風がやさしい「DCモーター」搭載機
「2010年に、家電ベンチャーのバルミューダが発表した『グリーンファン』は画期的でした。羽根を設計し直し、モーターにDCモーターを採用することで、体への当たりがやさしい風を超低消費電力で作り出せるようになったんです。
東日本大震災から節電が重要視されたこともあり、当初はその消費電力が少ないことに関心が集まりましたが、いま注目されているのは細かく運転を制御できるDCモーターならではの“風の質”。大手家電メーカーも次々に新モデルを発表していて選択肢も豊富ですし、“高級扇風機”といいながらも値段が下がってきているので、今扇風機を選ぶなら、このDCモーターを使ったモデルであることが大前提ですね」(戸井田さん・以下同)
このDCモーターを使ったモデルも、用途によって大きくふたつに分けられるといいます。
「ひとつは、扇風機の風に当たって涼みたい場合。もうひとつは、エアコンの風を部屋じゅうに効果的に拡散するためのサーキュレーターとして年間を通して使う場合です。前者は体に向けて風を当てるので、体が“面”で届いた風に包まれるような、より上質な風であることが重要。後者なら、真上を向くなど自動首振りの角度が広く、部屋中に風を拡散できるモデルを選ぶといいですね」