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元カレをストーカーにした50歳女性の言動 警察に突き出すなら感情で伝えてはいけない

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  • 佐々木 保博 危機管理コンサルタント/セーフティ・プロ代表
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「まあ、冷たいものでもどうぞ」。落ち着いて話をしてもらうため、お茶を出す。彼女はグラスを持ち上げ、一気に半分くらい飲んだ。しかし、暑さのせいもあっていらだちはほとんど収まらなかった。

「男性に付きまとわれているということですね」

「そう。メールもしょっちゅう、電話もしょっちゅう。いい男だと思ったのは最初だけ。私のプライベートがめちゃくちゃよ」

「少し話を整理しましょう。その男性と知り合ったのはいつですか」

「2年前。友達の紹介で知り合って、それから2人でご飯に行った。タイプだったのよ。私、ガタイがいい人が好きだから。最近は細身の男が多いけど、私はダメ。肩幅があって腕が太いのがいい。あとは胸板。スポーツやってました、力仕事は俺がやるってタイプがいいのよね」

「そうですか」。何かの記事で読んだが、人は自分と似た傾向の人を好むという。強い女性は強い男性を好むのだろう。まあそれは置いておく。

「でもね、なんか違うなと思ったのよ。一緒にいて楽しくないっていうか。そういうのってあるでしょう?」

「あるかもしれませんね。それで、当初は友人関係だったわけですね」

「友人というか、食事したり買い物に行ったり」

「デートをしていたと」

「デートくらいするわよ。私だってたまには息抜きしないと家事と子育てばかりじゃ疲れちゃう」

「それがいつから付きまといになったのですか」

「半年くらい前。毎日メールがくるし、無視すると電話がかかってくるし。『何してるんだ』『なんで返事くれないんだ』って、もう頭がおかしくなりそうよ」

「執拗にメールを送ったり、会ってくれと迫るのは付きまといに該当する可能性があります。警察には相談しましたか?」

「したわよ。何度も行った。でも、全然話を聞いてくれないし、何もしてくれない。結局けんかになっておしまい。だからここに来たの」

警察で理解してもらうには、それなりの話し方がある

彼女はおそらく警察でも同じような話し方をしたのだろう。警察は何もしてくれなかったと彼女は言う。しかし、事件性があるのだとしたら、それは考えにくい。それなりの対応をするはずだ。そうならなかったのは、きちんと経緯を伝えていないからだ。だから警察は事情が把握できない。彼女が警察に何をしてほしいかもわからないのだ。

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【警察に相談する際に重要なこと】

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