【負けず嫌いな子のケース】
ケース1:自分ができないことが許せないので、何とかしてできるようにしようと行動する。直面している課題がもう少しでクリアできそうな段階では、「負けず嫌いな性格→突破させるためのエネルギー」となり、ぐんぐん伸びる子になっていく。
ケース2:初めはケース1で進んでいるが、クリアできないと判断すると、やらなくなる。つまり逃げる。
ケース3:初めはケース1で進んでいるが、クリアできないと判断すると、うそをつきはじめる。うそをついてまで、自分のプライドを維持しようとする。たとえば、できていないのに、できると言い続けるなど。
これまで私が指導してきた生徒にも、負けず嫌いな子がたくさんいました。この特質はとてもよいものなので、ケース1のように成長していくケースも多いのですが、適切に指導していかないと、ケース2や、ひどい場合はケース3のなる場合もあります。
星野さんの娘さんは、まさにケース3の状態に陥っているのでしょう。もともとは、とても頑張り屋さんですし、まだ中学1年生ですから、これからどのようにでも成長することができますので、適切なアドバイスをしてあげてください。
親がかけるべき言葉は?
では、これから、私が行ってきた2つの方法についてお話しします。
1. 錯覚に陥っていることを教えてあげる
→絶対的能力の位置と相対的能力の位置を紙に書いて示す
通い出した塾の進度が速いため、ついていけず下位クラスになってしまったというとき、まずは、次のような会話をします。仮にお子さんの名前を優子さんとします。
「優子の場合、小学校で成績よかったよね。紙に書くと、このあたり。小学校というのは全国に2万校あって、公立学校はだいたい同じような生徒がいるから、優子は全国的に見ても結構上位に入ることになるね。でも優子が通っている塾にいる子は、特に頑張って勉強している子が集まっているから、この上位の子たちだとするよね。すると、その中だけの集団で集まると、もしかしたら優子はいちばん下になるかもしれないね。でも、その中でいちばん下でも、トップ集団にいることは変わりないということだよ」
大人にとって当たり前のこのような考え方を、なかなか子どもはできません。ですから、まずは、絶対的な能力が低いのではないということを教えてあげましょう。
2. 間違いや失敗を量産することが大切と教える
さて、これは今回、最もお伝えしたいことです。それは「間違いや失敗の量産」についてです。実はこの話は、子どもたちだけでなく、私たち大人にとっても当てはまる話なのです。この考え方が身に付くと最強です。なにしろ間違いや失敗が即、成長への栄養となっていくのですから。では、どのようなことかお話ししましょう。
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