アウシュヴィッツで考える、麻生発言(中) 井の中の蛙が鳴く、”反日““自虐史観”の本質とは?

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当事者の体験を幅広いレンジ(範囲)で把握すべき

さて、知的でまっとうな歴史的事象のとらえ方だが、そもそも数十万とも言われる慰安婦の事例が一点で一般化されるわけがなく、民間業者に騙されて連れてこられた人、経済苦でやむを得ずきた人、強制的に連行された人(それが軍だろうが民間業者だろうが)、戦地での強姦の延長で引き続き拘束された人など多様な事例がある。大切なのは全てをレンジでとらえることであるはずだ。

しかしながら、一つ一つの都合のいい事例を集めるか創り出して、一生懸命“歴史的自慰行為”に励んでいる一部政治家と評論家は、些末な情報を恣意的にあつめて、思想と都合に基づいた結論ありきの主張に終始する。

そして彼女たちの支持者は、被害者や加害者自身に対する無数の聞き取りを含めた政府や国連による調査ではなく、なぜか特定の思想色の強い、当時の戦争を経験したこともない政治家・評論家や2ちゃんねるの書き込みを信頼して、隣国の被害者への憎悪を煮えたぎらせるのだ。

結果的に戦後70年が経とうとして歴史が風化しはじめている今、史実や教訓が教えられず、戦争や虐殺に扇動される前段階でもある“他民族への憎しみや偏見に侵される若者”が急増している。

そして今日もヘイトスピーチ団体が、「皆さん、朝鮮人は嫌いですか? 皆さんが健康であることの証拠でもあります。ウジ虫ゴキブリ朝鮮人!」や「チャンコロ(中国人への蔑称)を殺せ!」などと叫ぶ行進が、2013年の日本で、白昼堂々繰り広げられる事態となっているのだ。

<参考>

大阪の鶴橋大虐殺スピーチ

中国人向けヘイトスピーチ

新大久保ヘイトスピーチ” 

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