星のや軽井沢の客が、やけに活動的な理由

夏も冬も、内も外も!終わりなき”カイゼン”

文豪らが集った歴史が、今の星のやにもつながっている

星野家は大正時代にここで貸別荘と温泉事業でスタートしたのですが、別荘を借りに来たのは、たとえば社会学者の内村鑑三とか、作家の島崎藤村とか与謝野晶子・鉄幹夫妻、日本野鳥の会を創設した中西語堂とか。そういった人たちが集まって避暑をしつつ、勉強会を開いていました。

アメリカに留学した内村鑑三は、ここでアメリカ文化を説いていたんだそうです。そのリベラルな雰囲気とか、欧米文化を知る機会が、ここにいた人たちにはあった。そういった文化的な背景があって、星のや軽井沢もできたのです。 

「瞑想の湯」で感じる、陰と陽

――温泉地ということでは、やはり風呂がポイントですよね。日本人向けに気を遣われた部分も多かったのではないですか。

ここの湯は、草津で湯治してきた人が最後に肌を整える「美人の湯」と言われています。草津は硫黄の温泉なので効果はすごくあるけれど、肌が荒れる人もいる。お入りいただくとわかりますが、ここは中性でなめらかな、ちょっとぬるっとした感じの、つるつるした湯です。

その湯を使って2つの温泉施設を設けています。ひとつが「トンボの湯」で、外来の方も受け付ける、星のやのお客様全員がお入りになれる湯。いわゆる温泉地の温泉で、ここには露天風呂もあります。

もうひとつは「メディテイションバス」といって、瞑想の湯です。薄暗い中で、明かりのあるうちや、明け方に入っていただきたいのですが、「光の湯」といって外の光を全部入れて真っ白な世界になっています。

その奥に「闇の湯」があって、足元灯だけで暗い。交感神経、副交感神経に働きかけてメディテーションしやすくなります。温泉の湯も38~39度で加温していないので、長く入っていられます。こちらは星のやにお泊まりのお客様しか入れないところです。

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