歯ぎしりや顎関節症に悩む人に教えたい治療 筋肉を弛緩させるボトックスの効果

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

審美歯科などを除く一般的な歯科医院では、美容目的の治療を行うことができませんが、美容目的ではなく歯科的治療目的でボトックスが使用され始めています。筋肉をマヒさせることにより、いろいろな症状の緩和につながるのです。

歯科医院で受けるボトックス治療

●顎関節症の緩和

あごに痛みや違和感を覚える顎関節症。口を動かすだけであごからガクガクと音が鳴ったり、外れるような感覚が起こったりすることもあります。重症化すると口が開かなくなったり、強い頭痛や肩コリ、めまいを引き起こしたりすることもあります。

あごのかみ合わせ部分の咬筋(こうきん)にボトックスを注射することで、顎関節症の症状を緩和することができます。顎関節症の治療にボトックスを使用することで、症状の1つである肩コリや頭痛が解消されるだけでなく、エラの張りや首のむくみも解消して顔全体の印象がすっきりとすることもあるでしょう。

●歯ぎしりや食いしばりの緩和

咬筋にボトックスを注射することで、歯ぎしりや食いしばりの緩和もできます。歯ぎしりや食いしばりが続くと、歯や治療で用いたセラミックなどの被せ物がすり減ったり割れたりすることもありますので、なるべく早めに対処しなくてはなりません。

また、歯がすり減ってしまうと、かみ合わせに問題が出てくることもあります。かみ合わせが悪くなることで、顔が左右非対称になったりあごが前に出たり、また、虫歯や歯周病になりやすくなったりすることも珍しくありません。早めに治療することで、このような副次的な被害も避けることができるのです。

●睡眠時無呼吸症候群などの二次障害も防ぐ!

歯ぎしりや食いしばりによって、耳鳴りや睡眠時無呼吸症候群などが二次的に起こることもあります。歯ぎしりは周囲の人の安眠を妨害するだけでなく、自分自身の健康も大きく損なう習慣ですので積極的に治療することが勧められます。

●ガミースマイルの緩和

笑ったときや話すときに歯茎が見えることを「ガミースマイル」と言います。このガミースマイルは上唇が上がりすぎると生じますので、上唇の上下運動を行う上唇挙筋にボトックスを注入することで治療を行います。

●あごにできる梅干しシワの改善

オトガイ筋が過剰な緊張状態にあると、あごに梅干し状のシワができることがあります。オトガイ筋にボトックスを注入することで、梅干しシワを改善することもできます。

次ページボトックスの効果継続期間はどのくらい?
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事