愛犬を「可哀想なワンちゃん」にしない食事法 ペット業界を知り尽くした男が本音で語る!
それなのに、総合栄養食を十分に与えたうえで、ほかの食品まで大量に与えてしまうケースが多く、栄養過多になっているワンちゃんをよく見かけます。
よくあるのは、ドライの総合栄養食を与えたうえで、缶詰のフードを足したり、おやつを与えすぎたりするケースです。
ドライのドッグフードだけでは足りない栄養がある。だから缶詰で補う必要がある――という誤解がありますが、間違いです。ペットショップの中には、このように誤った指導をするところもありますので、注意が必要です。
すべての栄養素が足りているからこそ「総合栄養食」という表示が許されていることを理解してください。
ドッグフードを十分に与えて、それにプラスして缶詰を与えてしまうと、缶詰の分だけ栄養過多になるのです。これは肥満への道です。実際、ペットショップの間違った指導でコロコロ太ってしまっているワンちゃんをよく見ます。
食事を見直し、適量のペットフードと水だけにするようアドバイスしたところ、肥満が改善し健康状態も良好になったと喜ばれるケースが非常に多いのです。
もし、どうしても缶詰を与えたいのなら、缶詰の栄養の分だけドッグフードを減らす必要があります。
基本的におやつはいらない
このことは、おやつについてもいえます。ドッグフードは総合栄養食ですから、基本的におやつは不要です。
ただし、しつけやコミュニケーションの一環としておやつを使う場合はあるでしょう。そんなときは、おやつの分だけ、ドッグフードを減らすべきなのです。
おやつの栄養を正確に計算するのは難しいと思います。それでも、おやつを与えた分だけドッグフードを減らさないと、ワンちゃんは栄養過多になります。
そして、これも大事なことですが、おやつは、全体の食事量の1割以下に抑えなくてはいけません。
ちなみに、私はドッグライフカウンセラーという資格を持っていますが、おやつは要らないのではないかと考えています。
日本ではしつけにおやつを使う人も多いですが、欧米ではあまりおやつは使いません。
おやつを使ってしつけをすると、おやつをもらえなければ言うことをきかないワンちゃんになりがちです。ちょうど、自分の子どもにおカネをあげて言うことをきかせるようなもので、あまり、よいやり方ではないのではないでしょうか。
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