菊地凜子が語る”日本のサブカル” 「KAIJU」という言葉にシビれた

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――菊地さん自身、印象に残っている日本のアニメや特撮作品はありますか?

私は『エヴァンゲリオン』がすごく好きですが、監督は見てないようです。

――監督は見てないのですか?

私も見ていると思っていたのですが、『エヴァンゲリオン』だけは見てないと。でも『エヴァンゲリオン』は、まず独りで戦う話だし、メンタルをコネクトするっていう意味でも少し違う。ひとりの少年がすでに天才のようなすごいスキルを持っている。でも『パシフィック・リム』は、軍人として育てられ、鍛えて勉強して“イェーガー”を操縦できるスキルを身に付けている。(私が演じる)マコは、リベンジするために“イェーガー”に乗ることを夢みている役。そういう意味では、最初にお客さんが感情移入できるところを窓口として持っていると思う。

恥をかくことを恐れるな

――菊地さんは奈良橋陽子さんが主宰するアップスアカデミーで勉強されたと聞いています。英語が上達するためのポイントはありますか?

恥をかくことを恐れなということかと思う。英語を勉強して2年程度なんですけど、そんなに完璧にしゃべれるわけではない。今回のプレスツアーで、エージェントやアメリカの私のチームからは、「凛子が一生懸命英語をしゃべることが大事。別に誰も完璧にしゃべれるとは思ってないし、そんなことも期待してない」と言われた。恥をかくことを恐れないのを大事にしている。恥をかくと、「あっ、そうか。これをやっちゃいけないんだ」とか、「こういうことだったんだ」というふうに学ぶことが多い。

菊地凛子(きくち・りんこ)  1999年『生きたい』でデビュー。2002年に『空の穴』で主演。06年にアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督の映画『バベル』で難聴のティーンエージャー役が評価され、米アカデミー賞の助演女優賞などにノミネート、全米映画批評会議賞ブレイクスルー演技賞を受賞し、一躍国際舞台で脚光を浴びる。その後、『ナイト・トーキョー・デイ』(09年)、『ノルウェイの森』(10年)で好演。『パシフィック・リム』後は、忠臣蔵を題材にしたハリウッド映画『47Ronin』(13年12月公開予定)に出演。

でもある種のリスクとか、嫌だなとか、怖いなとか、そういうふうに思うところに、実は達成感があると思うんですよ。人間が生きる価値みたいなことは、意外とそういうところにあったりするのではと思っている。だから、今まで嫌だなと思うことをやろうとしていますし、怖いと思うことが新しいことだと思っている。なるべくそういうことはやっていきたいなと思う。

――聞くほうも理解できるようになるんですか?

そうですね。英語って意外と耳でわかるようになってくる。英語の先生とかが20代になる前に行ったほうがいいと絶対に言うのですが、それは絶対にありえない。英語、言語というのは、やる気さえあれば絶対にできますし、あきらめなかったら絶対にできる。もうそれだけは私が証明していきたいというふうに思う。

――映像への出演が多いですが、舞台に挑戦しようという思いはありますか?

お話はいただくのですが、たまたまスケジュールが合わなかったりして、ちょっと今のところ縁がない。

舞台は大変だと思う。私は映画を見て育ってきているので、どうしていいかわからない。見ていて楽しいけど、アプローチの仕方をどうしたらいいのか、まだよくわからない。

(撮影:大澤 誠)

宇都宮 徹 東洋経済 記者

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うつのみや とおる / Toru Utsunomiya

週刊東洋経済編集長補佐。1974年生まれ。1996年専修大学経済学部卒業。『会社四季報未上場版』編集部、決算短信の担当を経て『週刊東洋経済』編集部に。連載の編集担当から大学、マクロ経済、年末年始合併号(大予測号)などの特集を担当。記者としても農薬・肥料、鉄道、工作機械、人材業界などを担当する。会社四季報プロ500副編集長、就職四季報プラスワン編集長、週刊東洋経済副編集長などを経て、2023年4月から現職。

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