スーパーIT灘高生が、大好きな日本を救う 新世代リーダー Tehu スーパーIT灘高生
「スーパーIT高校生」になると、さまざまな仕事の依頼が舞い込むようになる。アプリやシステムの開発、CGデザインやソフトウェアデザイン、子どもたちがプログラミングを学ぶキャンプ「Life is Tech!」の参画。IT系だけでなく、地元アイドルグループのプロデュースや、ラジオ関西の番組プロデュースも手がけるようなる。
「将来はコンピュータを使ったメディアアートやエンターテイメントの仕事をしたい。人に楽しんでもらえるようなモノづくりをしたい」と抱負を語る。
こうした「いろいろ」な活動を評価するシステムが東大にはないのが不満だ。センター試験も二次試験もペーパー一発勝負。
「なんでオレ、勉強だけで判断されなあかんねん。こんなにいろいろやってきて、ここで将来生きていきたいのに、大学に入る時にそれが考慮されないって、おかしいやろ」
東大の研究室一覧をウェブで調べても、そもそも行きたい学科はなかった。学内を見学し、先輩たちに話を聞いても、「ああ、東大はダメだと思った。やっぱりガチガチの研究重視で、アートやデザインを軽視している。ボクはITを使って人間の感覚や感情を刺激するものを作りたいんです」。
従来の価値観に染まった人たちからは、「東大に行けばいいのに。もったいない」と言われる。だが、「逆になぜ東大なんですか?と聞きたい。ほとんどの人の理由はひとつしかなくて、『東大がナンバーワンだから』。たしかに政治や経済の世界では東大出身は強い。でも、モノづくりやアートの世界で東大出身が何人いますか?」。
日本を離れられない理由はももクロ…
高校2年の時に一緒に対談本を出したグーグル日本法人元会長の村上憲郎さんは、共著のなかでTehu君にアメリカの大学に進学するように勧めている。Tehu君は実際にアメリカに行き、ハーバード、イェール、スタンフォード、MITを見学した。コンピュータ・サイエンスもアートも学べるので行きたいと思った。
しかし、「いまは行けない」と首を振る。「日本は30年に1回ぐらいの変革期を迎えているから」。いったい何の?
「日本のポップカルチャーですよ! ももクロ、Perfume、きゃりーぱみゅぱみゅなどの新しいものが出てきて、すごく盛り上がっている。世界のどこを探してもこれほど熱い、魂を燃え上がらせるものはない。この変革期を見届けないで日本を離れるわけにはいかない」
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