カルビー「ポテチショック」が呼び込んだ特需 コイケヤにも波及、消費者が一斉に走った

✎ 1〜 ✎ 48 ✎ 49 ✎ 50 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

これも、おそらくカルビーのニュースを聞いた消費者が、ポテトチップス全体が生産中止になると考え、スーパーマーケットに走った結果だと思われる。

飢餓感がある種の駆け込み需要を生む

今回の販売休止の報道を、どれほどの人が細部まで聞き、ちゃんと調べただろうか。すべてのポテトチップスが販売休止になるようなイメージを抱いた人も少なからずいたに違いない。

それが良くも悪くも、販売量を急増させたようだ。カルビーにとっては、ジャガイモ不足など悪夢でしかないだろうが、その飢餓感が消費者にある種の駆け込み需要を生んだ。

日本テレビが5月12日に報じたところによれば、9月以降にカルビーは販売休止商品の販売を正常化していく見通しだという。

ところで、もちろん私は、これがカルビーのしかけた販促案だとはまったく思っていない。ジャガイモ不足はほんとうだろうし、品質を優先した同社の姿勢も悪いとは思わない。そうではなく、それがたまたまであったとしても、メディアにさかんにとりあげられ、かつすべてのポテトチップスではなく、一部のポテトチップスが販売休止(あるいは販売終了)という状況における特需は確かにあったことがわかった。

坂口 孝則 未来調達研究所

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

さかぐち・たかのり / Takanori Sakaguchi

大阪大学経済学部卒。電機メーカーや自動車メーカーで調達・購買業務に従事。調達・購買業務コンサルタント、研修講師、講演家。製品原価・コスト分野の分析が専門。著書も多数。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事