私鉄「通勤ライナー」は本当に人気があるのか

京急・京成・東武・西武の現状をチェック!

ロングシートとクロスシートの両方に転換できる座席を備えた車両で運行される「TJライナー」(写真:ゴスペル / PIXTA)

「TJライナー」では、ロングシートとクロスシートに切り替えができる通勤車両(以下、L/Cカー)を使用し、「TJライナー」および上り送り込みの快速急行などではクロスシートモードで運行されるが、通常の一般列車では原則としてロングシートモードとなる。

乗車率は高く、2008年6月14日の運行開始以降、平日夕方下りの乗車率はつねに90%台をキープしている。また、2016年3月26日の朝上り2本および夕方下り3本の増発で、2016年度第2四半期の乗車人員は前年比較で40%増加した(東武鉄道『2016年度第2四半期決算説明会』2016年11月11日より)。

都内への通学に朝上り列車をたびたび利用するという専門学校生の今野友晴さんは「池袋駅に7時台に到着する2号は前日に満席となる乗車駅もあり人気が高いが、9時台に到着する4号も徐々に乗車率が上がってきた」と証言する。ある平日に、ふじみ野駅6時43分発「TJライナー2号」池袋行き(列車番号:2)に乗車したところ、乗車率は約8割であった。

「Sトレイン」はまだこれから?

東上線と同じく池袋駅をターミナルとする西武池袋線でも、3月25日からL/Cカーの新型車両40000系を活用した座席指定列車「S-TRAIN」を、平日は所沢駅―豊洲駅間、土休日は西武秩父駅・飯能駅・所沢駅―元町・中華街駅間で運行開始した。平日の座席指定料金は510円均一である。平日は池袋駅は通過となるが、これは従来から運行している特急「レッドアロー」とのすみ分けを図るためであると考えられる。

運行開始を受けて、筆者も平日運行開始日に乗車することにした。まずは、朝上り「S-TRAIN102号」豊洲行き(列車番号:所沢→小竹向原502、小竹向原→豊洲A652M)1号車に保谷駅から乗車した(6時37分発)。1号車の乗車率は6割程度で満席には至らなかった。

別の日に乗車した豊洲駅20時00分発「S-TRAIN103号」所沢行き(列車番号:豊洲→小竹向原B2053M、小竹向原→所沢503)でも、全体乗車率は4割程度で空席が目立った。運行開始からまだ日が浅いこともあるが、今後の利用促進が課題となる。

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