私鉄「通勤ライナー」は本当に人気があるのか

京急・京成・東武・西武の現状をチェック!

3月下旬から運行を開始した「S-TRAIN」に使用される西武鉄道の新型車両40000系(撮影:尾形文繁)

近年の大手私鉄各社による通勤向け着席サービス(以下「通勤ライナー」)の拡大には目を見張るものがある。2015年12月7日の京浜急行電鉄(京急)による朝上り「モーニング・ウィング」運行開始を皮切りに、首都圏大手私鉄各社による「通勤ライナー」に大きな注目が集まり始めた。

これより2日早い12月5日には、京成電鉄(京成)「モーニングライナー」「イブニングライナー」が座席定員制自由席から座席指定制へ変更されるとともに、京成船橋駅へも停車するようになり、関西でも同日から南海電気鉄道(南海)・泉北高速鉄道の「泉北ライナー」が運行を開始した。

そして、2016年3月26日のダイヤ改正では、それまで夕方~夜間の下りのみだった東武東上本線「TJライナー」の平日朝上り便2本の新設と、小田急電鉄(小田急)「ロマンスカー」の海老名駅・伊勢原駅停車が開始された。

「通勤ライナー」運行拡大が本格化

今年に入り、3月25日には西武鉄道(西武)の座席指定列車「S-TRAIN」が運行を開始し、4月21日には東武鉄道(東武)の新型特急車両Revaty(リバティ)投入による通勤向け特急の増強が実施された。

京阪電気鉄道(京阪)も、8月20日から特急に座席指定制の「プレミアムカー」を導入し、21日からは平日朝に全車座席指定制「ライナー」の運行を始める予定だ。さらに2018年春には、京王電鉄(京王)の座席指定列車の運行開始も予定されている。

これまでも大手私鉄やJRでは通勤向け特急や「通勤ライナー」が広く運行されていたが、少子高齢化に伴う輸送人員減少が確実視される状況を見据えた収益確保と沿線の魅力向上の方策として、「通勤ライナー」の運行拡大に本格的に取り組み始めたのである。

今回取り上げるのは、首都圏大手私鉄の座席定員制ライナーおよび座席定員制から始まったライナー列車における着席通勤の実態と、その改善に向けた提言である。

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