私鉄「通勤ライナー」は本当に人気があるのか

京急・京成・東武・西武の現状をチェック!

まずは、2015年12月から朝の上り「モーニング・ウィング」を運行開始し、最近の通勤ライナー運行拡大の先陣を切った京急から見ていこう。

同社は座席指定制(今年4月30日までは座席定員制)の「ウィング」を平日夕方以降に品川駅―京急久里浜駅・三崎口駅間で、「モーニング・ウィング」を平日朝に三浦海岸駅―品川駅・泉岳寺駅間で運行している。いずれも座席定員制の自由席だったが、5月1日から座席指定制に変更され、座席指定券購入サイト「KQuick」もスタートした。

「ウィング」「モーニング・ウィング」に使用される2100形(撮影:尾形文繁)

「ウィング」については、品川駅から乗車の場合、指定券「Wing Ticket」300円(小児同額)が必要であるが、上大岡駅以遠は料金不要の自由乗降区間となる。「モーニング・ウィング」は品川駅以外の途中停車駅から乗車の場合も着席整理券が必要で、品川駅・泉岳寺駅以外の下車は不可となっている。

本数は「ウィング」が品川18時45分発から23時00分発まで計11本、「モーニング・ウィング」は2本。車両は、日中に一般列車として使用される転換クロスシート装備の2100形を使用している。

朝の上りは9割の乗車率

では、利用の実態はどうなっているだろうか。筆者がある平日に、品川駅19時25分発「ウィング3号」京急久里浜行き(列車番号:1974A)5号車に乗車した際の乗車率は約8割であった。上大岡駅では4割程度が下車したのと入れ替わりに大勢の乗車があり、通常の通勤列車となんら変わることのない車内環境となった。

また、別の日に上大岡駅8時42分発「モーニング・ウィング2号」泉岳寺行き(列車番号:773A)6号車に乗車した。当初は「モーニング・ウィング1号」(列車番号:671A、三浦海岸駅6時09分発・品川駅7時28分着)へ乗車するつもりであったが、前日に着席整理券を購入しに同駅を訪れた時には満席となっていた。駅係員に尋ねてみたところ、前日の19時頃に1号は売り切れることが多いとのことだったため、やむをえず2号に乗車したのである。乗車時の乗車率は約8割であった。

京急総務部広報課によると、全体乗車率は「ウィング」が約6割(帰宅ラッシュ時間帯の人気のある1号・2号は8割近く)、「モーニング・ウィング」が約9割であるという。筆者が実際に乗車した際の状況どおり、全体的に高い乗車率であり、利用が定着していることがうかがえる。

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