目標年10万!富女子でなくてもできる節税術 今やれば10年後の人生にジワジワ効いてくる

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これだけでも、結構な額の節税になりましたが、前出のように、A子
さんの家系はがんにかかりやすいということで、掛け捨て型のがん保険に加入することになりました。がん保険は、「所得控除」(14種類あると言いました)の中の、「生命保険料控除(介護医療保険料控除)」が適用になります。

がん保険の保険料は毎月約3500円。年間では4万2000円です。 

保険料が年間4万2000円の場合の所得税の生命保険料控除の計算式は「支払保険料等 × 1/4 + 20000円」で求めることができます。このケースでは、控除金額は3万0500円となります。

生命保険に入った分の節税金額はいくらでしょうか?

所得税 3万0500円×20%=6100円

また、前出のように、やはり住民税も減ります(税率は一律10%)。保険料が年間4万2000円の場合の住民税の生命保険料控除の計算式は「支払保険料等 ×1/4 + 1万4000円」で求めることができます。このケースでは、控除金額は2万4500円。

住民税の節税金額は、2万4500円×10%=2450円となります。
表のような形です。

保険部分では、所得税、住民税合わせて、年間8550円の節税になります。

前述の個人型確定拠出年金(iDeCo)と合わせると、年間8万2800円+8550円=9万1350円の節税になりました! 少ないでしょうか。10年では91万3500円、20年では、182万7000円になります。おカネを増やすというと、つい投資を思い浮かべてしまいますが、所得が高い人ほど、節税でおカネを増やすことも有効なのです。

「税金を取り戻す」視点を持とう

『やってみたらこんなにおトク! 税制優遇のおいしいいただき方』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

実際、A子さんは9万円も節税できてすごくうれしい!と喜んでいました。A子さんのように、税金は小難しく、よくわかっていないという人が多いのが実情です。でも、自分が納めた税金がいくらあるのか、「コスト意識」を持つことは大切です。日本人は節約が大好きですが、支出を減らすという点で同じ概念である節税について無頓着な人が多いのはもったいないことです。

読者のみなさんの中には「そんなこと、当然知っているよ」いう方も多いとは思います。しかし、知っているだけでは十分ではありません。実行してこそ、節税のパワーを感じてもらえます。ぜひ、今年は「最初の一歩」を踏み出してもらえたらと思います。

高山 一惠 ファイナンシャルプランナー(CFP)

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たかやま かずえ / Kazue Takayama

株式会社Money&You取締役。2005年に女性向けFPオフィス、株式会社エフピーウーマンを創業、10年間取締役を務め退任。その後、(株)Money&Youの取締役就任。女性のための、一生涯の「お金の相談パートナー」が見つかる場「FP Cafe」を運営。全国で講演活動、多くのメディアで執筆活動、相談業務を行い、女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。明るく親しみやすい性格を活かした解説や講演には定評。著書は『やってみたらこんなにおトク!税制優遇のおいしいいただき方』(きんざい)、『税金を減らしてお金持ちになるすごい!方法』(河出書房新社)、『パートナーに左右されない自分軸足マネープラン―ひとりでも生きていける力を身につけよう』(日本法令)など多数。

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