新生「スバル」の前に立ちはだかる米国の壁

環境規制あっても「走りの楽しさ」は保てるか

一方で、規模が大きくなったがゆえの深い悩みもある。最大の課題が、環境規制への対応だ。

特にスバルの米国販売の1割弱を占めるカリフォルニア州は、ZEV(排ガスゼロ車)規制という、世界でも最も厳しい環境規制を実施している。州内の販売台数のうち一定割合は、プラグインハイブリッド車(PHV)や電気自動車(EV)を売らなければならない。規定台数に満たない場合は、規制をクリアしている他社からクレジット(排出枠)を買い取ることで補うか、罰金を支払う決まりだ。

環境規制の高い壁が立ちはだかる

そのZEV規制が2018年から強化される。従来は規制対応車だったハイブリッド車が対象外になる。また、規制対象になるメーカーの基準は、同州での販売台数6万台以上から2万台以上へと引き下げられる。

スバルも中規模メーカーの規制が適用され、たとえば2018年はカリフォルニア州での販売台数のうち、約4.5%分はPHVにしなければならない。大規模メーカーへと区分が変更される2021年以降はEVの販売も義務となる。

当記事は「週刊東洋経済」4月22日号<4月17日発売>からの転載記事です

規制に合わせてスバルは、提携するトヨタから技術提供を受けPHVを開発し、2018年に投入する計画だが、進捗は遅れぎみだ。同社の日月丈志専務は、「PHVの発売は2019年ごろになる。初年度はクレジットでカバーする」と話す。EVの投入は2021年ごろを予定している。

ZEV規制は米国の他9州にも広がる見込み。米国を稼ぎ頭に高収益体質を築いたスバルも、この先、クレジット購入や環境対応の開発費増加で収益の圧迫が懸念される。

日系で唯一、水平対向エンジンを持つメーカーとして走りの楽しさを追求してきたスバル。車の電動化が進んでも、「らしさ」を保てるか。

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カーリング人気萌芽の時代から、平昌五輪での銅メダル獲得まで戦い抜いてきた著者。リーダーとして代表チームを率いつつ、人生の一部としてカーリングを楽しめるにまで至った軌跡や、ママさんカーラーとして子育てで得た学びなどを語る。