ファストリ、9―2月期は31%の営業増益に 2017年8月期の通期見通しは「据え置き」

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 4月13日、ファーストリテイリングは、2016年9月―17年2月期(中間期)の連結営業利益(IFRS)が前年同期比31.5%増の1306億円になったと発表した。写真は都内ユニクロ店舗。1月撮影(2017年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 13日 ロイター] - ファーストリテイリング <9983.T>は13日、2016年9月―17年2月期(中間期)の連結営業利益(IFRS)が前年同期比31.5%増の1306億円になったと発表した。

海外ユニクロ事業の計画を上回る大幅な増益が寄与した。通期も海外ユニクロのけん引で前年比37.5%の営業増益を見込んでいる。

上期の海外ユニクロは65.9%の増益となった。中国や東南アジアが好調で計画を上回る増収となったほか、粗利益率や経費率の改善も増益要因となった。米国事業も、値引き販売の抑制やスクラップ&ビルトの推進などで赤字幅が計画より大幅に縮小した。

国内ユニクロ事業は7.3%の増益。売上収益は0.3%増にとどまったが、売上総利益が48.1%と同2.1ポイント改善した。前期は12─1月に冬物在庫処分を実施したが、今期は在庫処分による値引きロスが大幅に減少したという。

今後の価格策について柳井正会長兼社長は会見で「日本の給料はそこまで上がっていない。消費者が買える値段で売ることが我々の使命。値上げは今のところ考えられない」と述べた。その上で「努力して、値引きをできるだけしないようにして、シーズン末期の処分などを少なくする」とし、在庫処分などによるロスの抑制を継続する方針を示した。

上期の国内ユニクロの既存店売上高(Eコマースを含む)は同0.1%増。客数が0.2%増、客単価は0.1%減だった。岡崎健CFOは、下期の既存店売上高を4%増と見込んでおり、通期では1.8%増を計画していると明らかにした。上期のEコマース比率は6.2%だった.

一方、ジーユーを含むグローバルブランド事業は計画を下回り減益だった。上期は16年秋冬商品が思うようにヒットせず計画を下回って減益となったジーユーについて、柳井社長は「試行錯誤で手がかりは出てきており、下期は増益に転じる」と自信を示した。

17年8月期の連結売上収益は前年比3.6%増の1兆8500億円、営業利益は同37.5%増の1750億円の見通しを据え置いた。トムソン・ロイターのスターマイン調査がまとめたアナリスト17人の営業利益予測の平均値は1794億円となっている。通期見通しを据え置いた理由について、岡崎CFOは「上期は金融収益として154億円の換算益を計上しているが、現在、為替の見通しが不透明であることから、通期の変更はしていない」と説明した。

(清水律子 編集:田中志保)

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