できる人ほど服装が野暮ったくなる深いワケ あえてエコバッグを使う経営者もいる

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相手を安心させるための、「ヌケ」のあるファッションとは?(写真:Fast&Slow / PIXTA)
ビジネスパーソンなら、ぴしっとスーツを着るべき――。そう思っている方が多いかもしれません。しかし、本当の超一流のリーダーは、あえて「ヌケ」をつくっていると聞いたらどうでしょうか?
谷本有香さんは、経済キャスター、ジャーナリストとして15年以上、国内外で企業トップや海外のVIPと呼ばれる人たちに取材をしてきました。スターバックス元CEOのハワード・シュルツ、世界的な投資家であるジム・ロジャーズ、日本電産の永守重信社長など、インタビューしたトップリーダーは1000人以上に上ります。『何もしなくても人がついてくるリーダーの習慣』の著書もある谷本さんに、皆さんが毎日気を使っている服装についてまとめていただきました。

ラフなバッグに変えるだけで変わる印象

本当の「トップリーダー」こそ、むしろ服装やファッションにヌケがある、と聞いたら、あなたはどう思うでしょうか? 世間では、しっかりとした服装をしてこそ、一流のビジネスパーソンと思われるかもしれませんが、超一流の方は、実は違うのです。

質のいいものは身に着けているのかもしれませんが、胸ポケットにチーフをしている人はほとんど見たことがありませんし、カフスも、いかにもなブランドバッグも見掛けません。それどころか、エコバッグをひょいと持っていたりします。

先日、以前、日本を代表するような会社の社長を務められ、現在も会社の創業・経営をするI氏と、内閣と教授の両方の顔を持つK氏とお食事をご一緒させていただいたのですが、おふたりともペラペラのエコバッグで登場したのでビックリしました。つい「それはやっているんですか?」と聞いてしまったくらいです。

そうしたら「こういうラフなバッグに変えるだけで、硬い感じが消えるし、そのアイテムから話題が広がることも多く、いいことばかりなんだよ」と教えてくださいました。そして、付け加えるように「ほら、俺ってみんなから怖い人って思われているしね」とチャーミングに笑うんです。それだけで、親近感がグッとわき、ファンになってしまうのです。

振り返ってみれば、ある世界的な雑誌の編集長も、持つのはいつもカジュアルなバッグです。他にも、麻のバッグなど軽くて丈夫そうなラフなバッグを持っているリーダーを複数見ました。

スーツでなく、Tシャツにジーンズで仕事をするような若い世代の社長さんならファッションとしてそれもわかるのですが、そうでない世代の方たちなので驚いてしまいます。そして、ちょっとホッとするのです。

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