4か月で株価3倍!米テスラモーターズの挑戦 注目の海外企業(1) 夢のエコカーから大衆車へ

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2010年には、株式公開による調達資金に加えて、エネルギー省による低利の公的融資金を得ることに成功し、この資金を基にカリフォルニアに自前の製造設備を整え、2012年6月に第2世代のモデルを発売するに至った。この公的融資金は支払期日を9年前倒しする形で2013年5月に完済されている。

次世代モデルで見える大衆車への道

今年は出荷台数を大きく伸ばすと予想される現行モデルは、すでにシティコミューター的な乗り物の域を超えている。このモデルは高級セダンで、航続距離(最大走行可能距離)はバッテリー容量が最大のものだと、1回の充電で500km弱に達し、最高時速は200kmという。

充電は200ボルトのコンセントを使用した場合、1時間の充電で航続距離85km分を充電できる。高速道路を長距離走行することを考えると、充電の手間と所要時間、航続距離の長さについては、今後さらに改善の余地があるだろう。

さて、テスラのモデルは1台5万~8万ドル(米国内)で提供されているが、数年後にはさらに安価なものが計画されている。そのためには、運転操作の楽しさ、環境への優しさ、スタイルの美しさ、ハイテク機能の充実感などの付加価値をさらに高める一方で、バッテリーをはじめとする部品の軽量化や低コスト化、充電システムの進化などが必要になるだろう。

ここまでのテスラのEVの開発・製造そして出荷には、政策による後押しがあったことは見落とせない。ひとつは、まだ出荷台数が大きく伸びる見通しが立たない時期に、エネルギー省による公的融資を受けられたことが大きい。

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