ディズニーキャストが見た「理想のリーダー」

「感動」を分かち合うチームは結束力が強い

1時間ほどが過ぎた頃、そのお二人はわざわざ私のところまで戻ってきてくれました。その顔には、満面の笑みが浮かんでいました。「お姉ちゃん、ミッキーに会ってきたよ!」と、女の子が元気に私に言いました。男性からも、何度もお礼を言われました。

そしてまた、自分たちのことについて話してくださいました。その男性は、娘さんと離れて暮らしており、その日が大切な面会日であったこと。だからどうしても、娘の大好きなミッキーに会わせたかったこと――。

自然に褒め合う文化が生まれる

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その日の研修報告会で、私はリーダーに指名され、このエピソードをほかのキャストに対し報告しました。その際、感極まって泣いてしまったのですが、ほかのキャストもまた同じように共感し、涙を流してくれました。こうして本音を語り、素直に泣くことが許される職場というのは、今思えばとても貴重な場所でした。

このように感動をシェアすることで、個人に起こった卓越した経験を全体で共有することができます。これは心理学的には「代理体験」といい、仕事に対するモチベーションの源泉となる「自己効力感」を育み、ポジティブなチームをつくることにつながります。

あなたの職場では、「お客様に喜ばれたエピソード」を共有しているでしょうか。その際のポイントとなるのは、「鮮度」。本人の記憶が新しく、さらに感情移入して語れるうちに、ほかのスタッフの前で話す機会をつくってほしいと思います。当日または翌日の朝礼など、24時間以内のシェアが理想です。

これらを繰り返すことで、チーム内には自然に褒め合う文化が生まれ、各個人のモチベーションもどんどん上がってくるでしょう。ここで紹介した内容は、ディズニーだけの特別な話ではなく、どんな職場でも応用のきくものばかりです。

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