ディズニーキャストが見た「理想のリーダー」 「感動」を分かち合うチームは結束力が強い

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どうすれば、メンバーにとって満足度の高いリーダーになれるのでしょうか。実はそれも、調査で明らかになっています。ディズニーのキャストたちが導き出した、「理想のリーダー像」を見てみましょう。

[相談できる雰囲気がある]
・メンバーのことをつねに気にかけているのが伝わり、話しやすい
・キャストにも気さくに声をかけて偉ぶらず、印象がよい
・仕事のやりがいや楽しさを自分の言葉で語っている
[課題や方針を明確にする]
・やるべきことや、目指すべきものを具体的に示してくれる
・全社的な課題や会社の方向性などを、各人に合わせてわかりやすく伝えてくれる
[責任感が強い]
・最後の責任は自分がとる、という姿勢でいる
・自らの責任において、ひとつ上の仕事を任せてくれる
・意見が分かれたときには、自らの判断できちんと方針を決定する
[指導力・育成力がある]
・まずは自分がやる姿を見せて、学ばせる
・メンバーの仕事のスキルや、特徴を熟知している
・折に触れ、メンバーの今後のキャリアに対しアドバイスを行う

 

このようなリーダーになることができれば、メンバーたちの満足度は高まり、より生産性の高いチームへと変わることができるはず。職場の居心地のよさは、リーダー次第なのです。

リラックスできる面接で、その人の本質を引き出す

ディズニーリゾートで働くキャストたちは、面接を経て採用されていますが、ユニークなのは書類審査がないこと。面接のみで、人柄を判断しています。

ディズニーの採用活動の代表的なものとして「キャスティングサテライト」があります。数千人規模の応募者を集め、大きな会場で行われる一大イベントです。この面接に参加するにあたって、履歴書などは一切不要で、髪型や服装も自由です。

さらに特徴的なのは、会場の雰囲気です。私が在籍していた頃は、会場にはパークと同じような音楽が流れ、実際のコスチュームに身を包んだ先輩キャストが歩いていたり、風船がたくさん飛んでいたりと、一般的な面接会場のイメージとはかけ離れています。

そのせいもあって、会場ではがちがちに緊張しているような人はまずいません。ほとんどの人が笑顔で、面接を受けた後も「楽しかった」と口にします。

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