グーグルの働き方を変えたテクノロジー3つ 使いこなせばもっと柔軟に働けるようになる

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オンラインカレンダーではスケジューラーを使うと大いに効率がアップする。個々人の予定が公開されていれば会議の設定は簡単。しかもこの時間が空いているという助言もしてくれる。個人的にも時間ごとの作業を決めておけば、だらだらとした作業はできなくなる。逆にこの時間はブッキングできないことが一目でわかり重複も避けられる。同時にこのテーマに関心のある人は来てくださいといった招集も告知できる。

クラウド上で文書作成すれば、場所を問わず共同編集ができ、つねに最新文書の共有が可能だ。たとえば議事録を会議中に映しておく。最後の5分に合意事項の確認ができ、誰が担当かの明示もその場でできる。

──とかく中間管理職から抵抗が生まれがちでは。

実証実験でのアンケートでも抵抗感を覚えるとの答えは中間管理職にあった。特に在宅勤務。管理職になると、在宅でできることはないと答える人が当初50%を超えていたケースも。でも、ツールを使い、実際にトライアルをしてみると変わっていく。意外とできるなと。

「賢い失敗」を許容するカルチャーをいかに作るか

──「心理的安全性」が強調されてもいますね。

『ワーク・スマート - チームとテクノロジーが「できる」を増やす』(中央公論新社/309ページ)書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

信頼し合えるチームを作るためのベースは、顔を合わせ、よく知り合うことだ。これは管理や監視のためにするのとは違う。1つの経営ミッションに向かって、それぞれが最大限にクリエーティブな仕事をやっていく。自律しているが、ミッションで結び付き互いが信頼し合っている、家族のような心理的安全性の成立はもう1つのキーワードになる。

失敗の共有も心理的安全性の要素として大きい。「賢い失敗」を許容するカルチャーをいかに作るか。失敗には必ず学びがある。それを生かしてイノベーションに結び付ける。

──信条として大切なことは。

本格的なイノベーションの取り組みにおける心構えは、「10%よくするのでなく10倍にする」と考えることだ。「ちょっとだけよくしよう」では、結局既存のやり方を踏襲してしまう。新しいものを生み出すには10倍といった無理めの高い目標を置いてみないと成功できない。

ただそれも小さくスタートしていい。そこで成功体験を積み重ね、他部署を巻き込む。働き方改革でも、トップのコミットメントの下に、このアプローチをとることが王道になる。

塚田 紀史 東洋経済 記者

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つかだ のりふみ / Norifumi Tsukada

電気機器、金属製品などの業界を担当

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