自身が仕事に埋没していたからこそ
──ご自身が働く女性のロールモデルなのですか。
10年前、グーグルに入社し、ワーキングマザーとしてスタートしたので、働いていればロールモデルになるのではと思っていたが、実はそうならなかった。自分に続く人はしばらくいなかった。私自身、仕事に埋没していて、そういう意識をシェアリングしてもいなかった。
これではいけない、働き方のナレッジを共有する場を作ることが大切だと思い、2014年にWomen Willプロジェクトを創設した。テクノロジーとフレキシブルに働ける環境は、女性が働き続けるために役立つ。テクノロジーを活用して働き方を変えていく活動を、仕事の一環として始めた。多方面の方々と対話を積み重ね、どうやったら日本の職場をワーク・スマートに変えていけるか、働き方を新しくできるか、実践的な知恵を学び合った。
──ワーク・スマートとは。
語感としてスマートという言葉にテクノロジーを感じてほしい。ただひたすらに頑張るよりは柔軟性を持ってクリエーティブなところに時間を使う。それがもちろん仕事でも、仕事以外のことであってもいい。テクノロジーを活用して仕事を賢くマネージして、トータルとして幸せな人生を送る。リブ・ハッピー。そう考えてこの活動を進めてきた。
──イノベーション喚起にもつながる?
無駄を排してクリエーティブなことに時間を使えれば、イノベーションは生まれる。新しいものを生むことができる。ルーチンワークや非効率的な作業に時間を費やすのではなく、自分がオーナーシップを持ってこんなことがあったらいいと、情熱を傾けられる仕事やテーマに時間が割くことがイノベーションの1つの糸口になる。
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