トランプ・ルペンのリスクで市場はどうなる? 女子アナ4人組が新年度の株・為替を語る

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――ドル円は米国の要因が大きいようですが、日本の市場の注目点はどこでしょうか。森友学園とか政治ネタばかり。日銀はどうでしょうか。

「日銀は黒田総裁の任期の間、今の政策が続く」と岩下真理さん(撮影:尾形文繁)

岩下:今回、日本銀行の新ネタはとくにありません(笑)。昨年の9月に決めたイールドカーブ・コントロールの枠組みは黒田東彦総裁の任期(2018年4月)までは続ける。FRBが利上げしていく中で、日本の金利はシッカリ抑えてくるでしょうから、金利差は確保できるということですね。

まさかのトランプ大統領就任で、まさかの円高にならなかったのはよかったけれど、まさかの米国の長期金利上昇が起きた。でも、物価を比べてみたら米国はPCEデフレーター(個人消費支出に関する物価上昇率)がもう1.9%で、ユーロ圏の消費者物価上昇率(HICP)も2%。日本の消費者物価(CPIコア)だけが0.1%ですよ。

民間エコノミストの予想は1%にいかないというもので厳しくて、「8月に1%になる」といっている私の予想は上のほう。でも日銀の予想は2017年度1.5%で、これを達成するには4~5月には1%にならないといけない。もう4月の「展望レポート」で下げなきゃいけないのは見えています。残念ながら賃金が上がらないですよね。

賃金が上がらないのは組合の弱腰のせい⁈

大槻:最近お話を聞いた経営者の皆さんは人手不足の話ばっかりする。なのになぜ賃金が上がらないのか。パートさんだけでなく。経営者は「正社員の賃金を上げちゃったらあと、下げられないでしょ」というんですが、人手不足なら上げていかないとおかしい。このままでは消費が増えていかないですね。

岩下:私たちバブル世代の賃金が増えれば使いますが(笑)、若年層だけは賃金が少し上がってきている感じがしますよ。ただ、今の若い人たちは、おカネを使わない。春闘で賃金が上がる感じはないですね。40歳前後の組合トップの人たちが右肩上がりの経済を見ていないので、闘ってもっと賃上げを勝ち取ろうというマインドがないみたいです。

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