貴社は、○○事業の海外展開において、△△が足りないと感じる。入社したら、自ら△△に関わり、必ずや○○事業を拡大してみせます。
ビジネス経験のないあなたが、相手の事業フィールドについてとやかく言うのは、とてもリスクの高い行為。社員のプライドを刺激して、揚げ足をとる質問をされたら、実務に関わっている社員にかなうわけがありません。相手の土俵で勝負するのは避けましょう。企業研究で知り得た情報をもとに、I(自分)メッセージで、入社の意欲を伝えるのが得策です。
ロジックと情熱を合わせて考える
志望動機は、前項で指摘したとおり、これからの自分を、Iメッセージで語りましょう。たとえば、自分の未来(キャリア軸)が企業の未来(経営・事業方針)と寄り添える、自分がめざす未来像として共感できる社員がいるといった話です。自分主体で、相手(会社・社員)との共通性を伝えるのです。
私は、Aさんの仕事内容とそれにかける想いを聞き、○○事業に強い関心を持ちました。自身が望む「高い目標をクリアする達成感」があると感じたからです。入社後は、○○事業の△△に関わりたいと考えています。
この文章だと、「高い目標をクリアする達成感ならウチでなくてもいいのでは?」と、揚げ足をとられそうと思うかもしれません。確かに、なぜこの会社なのかという最後の一押しを、ロジカルに説明しきれてはいません。でも人はロジックだけで動くわけではありません。
もし、揚げ足をとられたら、行動を伴うあなたの情熱で押し切ればいいのです。「Aさん以外にも数人の社員にOB・OG訪問して(←行動を示す)、理屈ではなく御社が好きになりました!」。1つの方法論ですが、相手に納得してもらうには、ロジックと情熱の合わせ技が有効でしょう。
ESをあとから読み返してみると、何を言いたいのか分からないと感じたことはありませんか。特に、自己PR系の設問では、当事者であるあなたにはわかっても、他者にはさっぱりわからない、という文章が少なくありません。
そんなときは、次ページの図のような、「PREP法」を使ってみましょう。これは、新入社員研修で教えることもある、社会人にとって理解しやすい文章展開です。
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