日本は「後追いの国」と割り切ったほうがいい 国内だけでイノベーションを生むのは無理だ

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では、どのように解決すればいいか。たとえば現状では日本国内でドローンを自由に飛ばすことは難しい。でも、カリフォルニア州のシリコンバレーやお隣のネバダ州に行けばドローンは飛ばし放題です。政治家に根回しする時間をかけるおカネと暇があるんだったら、もうアメリカに行って開発をやればいい。日本が後追いでルールを変えたら、その時点で完成した製品を手に戻ってくればいいわけです。

自動走行車にしたって、アメリカの道路である程度実証実験をして、日本に持ってくればいい。今の段階で規制緩和を求めて東京都内でバンバン走らせるような状況をつくるのは、ものすごくハードルが高い。しかも人身事故が1件でも起きたら「もうダメ」となりかねないので、日本の公道では実験をやらないほうがいいくらいだと思います。

「右にならえ」が得意な日本

この状況を卑下する必要はない。日本は世界でのルールの流れが決まると、パッと霞が関が動く。そして一気に塗り替えてしまう。日本が得意なのは、「右にならえ」です。これは素晴らしいことでもある。世界的にルールが決まってから、国内のルールを変えることで十分ではないでしょうか。ただし、素早く、です。

「ルールを破ってでも不便を解決しよう」「その後に実績を見ながら法整備が付いてくる」という順番で考えるのがアメリカ。決して「金儲けになるからルールを無視してもいい」という考えでやっているわけではありません。「ルールを破っているからけしからん」という発想ではなく、「ルールを破っているということは理由があるのではないか」と考えるカルチャー。その考え方を行政府も、社会もリスペクトしているわけです。

――日本では、ルールを破ること自体が悪という発想が強い。

もちろんルールを守ることは大切です。しかし、現実には僕らが必要としているサービス、これから成長していくビジネスは今のルールとは乖離している。ここが問題なのです。

「法を破る自由がある」と表現すると言い過ぎですが、アメリカの文化は法律絶対順守ではない。「破ったときの効果がプラスであれば、ペナルティを払ってでもやればいいじゃないか」というマインドがある。

最近、これをリアルに感じるエピソードがありました。

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