トランプは米国憲法を学び直した方が良い 就任早々連発の大統領令は建国精神に反する

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トランプ米大統領。ワシントンで1月撮影(ロイター/Kevin Lamarque)

ドナルド・トランプ米大統領の就任から2カ月間で、米国人の多くはこのドラマに飽き飽きしており、今後の任期中に何が起きるのかを憂慮している。トランプ政権は、絶え間ない不安だけでなく、リベラルな民主主義が世界中で失われる危険性をも作り出しているようだ。

トランプ氏は、大多数を取った者が勝つとは限らない米国独特の選挙人団方式のおかげで大統領になれた。しかし、権力の抑制と均衡を図る目的で定められている米国憲法や、立法・司法・行政の三権分立制度に対し、ほとんど敬意を払っていない。そして第4の権力であるメディアに対しても「米国人の敵」と位置づけ、軽蔑している。

トランプ氏同様、ロシアのプーチン大統領やトルコのエルドアン大統領といった独裁的な指導者も選挙に勝った。選挙は民主主義に必要な手続きではあるが、リベラルな民主主義を保つのに十分な存在とまでは言えない。

小学生でも覚えておくべきこと

小学生でも認識しておくべきことだが、選挙はすべての市民が、自身と異なる意見を許容するよう要求する制度でもあるのだ。この点において、トランプ氏が就任早々に出した「大統領令」の数々は、民主主義にはそぐわないものだった。

彼は米国憲法についてもっと勉強すべきだ。少数派の権利を認めた1620年のメイフラワー誓約など、米国建国の基になった文献の数々を時間をかけて読むべきだ。

そうして米国の歴史と世界での役割について知る必要がある米国人は、トランプ氏だけではない。トランプ政権がスローガンに掲げた「米国第一」という言葉は、実はさまざまな意味合いを含んでいる。

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