日本にいながら「米国株投資」で儲ける方法 3人の日本人投資家が経験談を語る

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ではたくさんある銘柄の中からどうやって選別していくのか。

「自分に“肌感”がないものは買いにくいので、多国籍企業から選ぶ。たとえばダウ工業株30種平均に採用されている銘柄(アップル、ウォルト・ディズニーなど)は、米国市場の中でも厳選された会社なので信頼できる。AT&Tやジョンソン・エンド・ジョンソンのように、米国は大企業のほうが割安。日本だと優良銘柄でも一気に株価が下がることがあるが、多国籍企業はそれがない」(www9945さん)

現在の資産は約2.7億円。その大半が株で、内訳は日本株が3分の2、残りが外国株だ。配当で生計を立てているため、米国株でも配当利回りを最も重視している。

「目安は4%以上。食品や薬品などディフェンシブ銘柄をマークしている。売上高の推移や配当、キャッシュフロー、利益、ROA(総資産利益率)もチェックする。米国企業はROE(自己資本利益率)が高いのであまり見る必要はない。あとは株価チャート。私は緩やかに伸びているジリ高が好きだ」

買った銘柄や注目している銘柄の値動きはスマートフォンでチェックするほか、「適当なる投資家K.の米国株式投資録」など日本人投資家のサイトも参考にする。証券会社は、米国株や中国株、ADRを買うときはSBI証券、アジア株は藍澤証券と使い分けているという。

「米国の個別株は面白い。ただし証券会社に勧められた銘柄を買うのではなく、自分できちんと分析して買ったほうがいい」

米国は成長市場 下がったらすぐ買う

ファイナンシャルプランナーとして活躍するAさんは、もともと日本株などに投資をしていたが、3年ほど前から米国株投資を始めた。買った銘柄はスポーツ用品の「アンダーアーマー」。商品を使ってみて、よさを実感したことがきっかけだ。長期投資の前提で途中で買い増しもしており、含み益を生んでいる。

「日本では買えない企業の株を買えるのが魅力。米国は市場自体に成長性がある。日本は人口が減少し期待ができない。米国の資産をもっと増やしたいと思っていて、昨年夏はドルも買っていた」(Aさん)

トランプ相場で株式相場が急激に上がったため、現在は投資を手控えているが、下がったらすぐにでも買いに動く準備をしている。

ここで紹介した3人に共通するのは「知らない銘柄は買わない」ということだ。(週刊東洋経済1月21日号『トランプ相場に乗れ!』掲載記事を一部加筆・修正)

中島 順一郎 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

なかしま じゅんいちろう / Junichiro Nakashima

1981年鹿児島県生まれ。2005年、早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業後、東洋経済新報社入社。ガラス・セメント、エレクトロニクス、放送などの業界を担当。『会社四季報』編集部、『週刊東洋経済』編集部、ニュース編集部などを経て、2020年10月より『東洋経済オンライン』編集部に所属

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事