西野亮廣「ディズニーの倒し方が見えてきた」 「僕は地球上でいちばん、面白くなりたい」
西野:僕は、人の幸せというのは「昨日からの伸び率」だと思うんです。
「伸び率」が大きいほど幸せになれる
西野:たとえば、テストでいつも95点の人が100点を取っても、そんなにはうれしくないけど、いつも0点の人が50点を取ったら、もうめちゃめちゃうれしいと思うんです。
藤原:クオリティでいったら100点のほうが点数は高い。でも、どっちがうれしくて幸せかといったら、確かに50点のほうですね。
西野:ディズニーランドは、その「95点のやつ」なわけです。いい意味で、もう「伸びしろ」がない。幸せになる「絶対的な安心感」はあるんだけれど、「これ以上、突き抜けること」はないと思うんです。
西野:これからのエンターテインメントに重要なのは「伸び率をデザインする」ことだと思います。だから、「ディズニーランドに行く」よりも「ディズニーランドをつくる」ほうが楽しいんじゃないかと。
藤原:それで「町をつくっちゃおう」ということで「おとぎ町」につながるんですね。
西野:そうなんですよ。埼玉県のあるオーナーから「土地を提供してもらえる」というお話をいただいたんです。
藤原:その「おとぎ町」では、具体的にどんなことをしているんですか?
西野:『となりのトトロ』に出てきたようなポンプ式の井戸が欲しいという小学生がいて、「じゃあ、やろう」という話になったんです。
藤原:なるほど、ここで「みんなでおカネを集めるため」にクラウドファンディングをやったんですね。
西野:はい。なんとかおカネが集まったので井戸を掘り始めましたが、井戸を掘るって大変なことなんですね。でも、井戸を掘ることで「あること」に気づいたんです。