前編 乙武洋匡「自分をようやく理解してもらえた」
中編 乙武洋匡「日本には村の掟がまだ残っている」
3年経っても代わりが出現しなかった
中川 淳一郎(以下、中川):乙武さんは、「自分の知り合いは競争していると思うけど、自分自身はしてこなかった」と言う。でも実際は、世間が勝手に乙武さんを競争の渦に巻き込んでいると思います。乙武さんはタレントとしての側面も、政治家候補としての側面もある。そういう2つの面がある方をテレビに呼ぶというとき、何人かキャスティング候補がいる中で、乙武さんは勝ち上がってきているわけですよね。それに、自民党の公認候補を検討するときだって、「乙武さんがいいんじゃないか?」って、中央で決めたわけじゃないですか。乙武さんはそこで競争して、選ばれているんですよ。
乙武 洋匡(以下、乙武):なるほど。ただ、私としては、いろいろと貴重な機会をいただけているのは、割と対立候補が少ないからなのかな、と思っていて。たとえば、テレビ出演に関して言うと、「◯◯枠」という話がありますよね。たとえば「ハーフ枠」とか、「オネエ枠」とか。それで言うと、仮に「障害者枠」というものがあったとして、正直、私以外の候補が見当たらない。
河崎 環(以下、河崎):確かに、いらっしゃらないですね。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら