「敷居が高い」という便利な表現の深い真意

外国語では訳せず、理解も難しい

同じ「敷居が高い」という言葉でも、日本語と英語とでは意味は異なる(撮影:ヒラオカスタジオ)
浄土真宗本願寺派僧侶でありながら、通訳や翻訳も手掛ける大來尚順氏による連載『訳せない日本語~日本人の言葉と心~』。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボによりお届けする。

相手を傷つけない断り方として「便利な表現」

アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です

お寺の近所を歩いていると、近くに住むお寺のご門徒さんによく出会います。するとちょっと立ち止まって井戸端会議。よくある田舎の風景です。出会うのはいつも決まった人ではなく、お寺にはあまりお参りされないご門徒さんや別のお寺の檀家さんなど、いろいろです。お話しする内容もそれぞれですが、いつも私は決まり文句を言ってお別れします。それは、「いつでも気軽にお寺にお参り下さいね/お越し下さいね」です。しかし、戻ってくる返答はたいてい二つあります。一つは「私にはまだ早い」です。そしてもう一つは、「(お寺は)敷居が高い」というものです。

私は、ご門徒さんだけに限らず、日頃お寺や仏教とはご縁の遠い方など、たくさんの方に気軽にお寺にお参りして欲しいと思っています。ですが、実際どうも皆さんはそう言われても「敷居が高い」と難しく思ってしまうようで、なかなかお寺に足を運んで下さる方はいらっしゃいません(もちろん、なかには表面的にも内面的にもクローズしているお寺もありますが……)。

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