顧客目線のIoT「エスキュービズム」の哲学

ITと家電の両方を手掛けるワケ

――薮崎さんの会社は最初に、IT企業というご紹介をさせていただいたんですが、そのイメージと少しかけ離れているような印象も受けるんですけれど。

もともとITでやっていたんですけれども、今後そのITをどう応用していくかという時に、やはり何かモノに入れていかなくてはいけない。そのときにこのハードウェアを作る技術が欲しいと思い、家電事業にもチャレンジして事業としても成立させています。

――何種類くらい商品を作られているでしょうか。

30種類ぐらいは作っていると思います。

――薮崎さんは、まずリクルートを辞めて、最初に起業した時はインターネット通販を立ち上げる会社にパッケージを提供するような、そういったことをされていたと思います。しかし今は、家電事業の売り上げがほぼ一緒ということで、どちらに力を入れているんでしょうか。

どちらも必要で、もちろんITの方がいわゆる利益率は高いんですね、売り上げは低いけど利益率は高い。一方、家電は利益率が高くないけれども、売り上げが伸びる。どちらもとても重要で、将来やっていこうと思っていることは、このふたつを融合させることなので、どちらも同じぐらい力を入れています。

これまでのITというのは、インターネットのサイトを作って、なんだかをやりますよっていうだけだったのですが、これからはそれが“スマートハウス”とかいわれているように家の色々なものがインターネットで外から操作できるとか、そんな時代になってきた時に、何かに組み込むにはやっぱり“モノを作る”という技術が必要で、そのために今、家電の事業にも力を入れてやっています。

トップを目指さないワケ

――起業から10年、そうしたビジネスを成功させる極意とは何なのでしょうか。最初のキーワードは、「トップは目指さない。気づいたら1番に」トップは目指すものだと思っていたんですけど、どういうことでしょうか。

最初からトップだと、どの事業もやっぱり1番の企業はいるんですよね。5年10年やっている企業の製品とか商品とかって結構すごいレベルになっていて、そこに追いつこうと思うと、一朝一夕にはいかないんですよね。1年、2年かけてもなかなか追いつけなかったりすると、どうしてもやる気が出ないというか、もうだめだと思ってしまいます。

私がやっているのは、とりあえず目の前のお客さんにまずは応える。きちんと応えて事業として成立させ、それを繰り返していくと、いつの間に手の届かなかったようなトップ企業を超えているというような状況になっています。

――実際に気づいたら、1番になっていたというものはありますか?

弊社が1年目からやっているeコマースというネットでモノを売るシステムの販売なんですけど、これは2007年から始めています。これは2000年からやっている企業は5社から6社あったんですね。弊社の方は、そことはもう全く戦えなかったので、オープンソースという違った技術を使って、目の前のお客さんから安い金額で応えるということをやっていきました。

そこで得た知識をそのまま商品に生かしてどんどん大きくしていくと、今では3年連続、日本でシェアナンバーワンという……気づいたらそうなっているという感じです。

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