閉幕したシーテック、実は「大激変」していた テレビ見本市の時代は終わった、次はIoTだ
10月4日から千葉・幕張メッセで開催されていたアジア最大の家電見本市「CEATEC JAPAN 2016」(以下シーテック)が4日間の日程を終え、同7日に終了した。
突然ではあるが、昨年までのシーテックはいわば「ジリ貧状態」にあった。リーマンショック前の2007年10月は895の企業・団体が出展したが、昨年は531まで減っていた。2000年に開始して以来、最低の数字だ。来場者数も同じく2007年の20万5859人をピークに減少、昨年は13万3048人と過去最低を更新した。
つまり、出展者数も来場者数もピーク時の6割前後まで落ち込んでいたのである。出展者数は2010年と2012年、来場者数は2010年と2014年に前年比プラスに転じたことがあるが、長期的な減少傾向に歯止めがかかっていなかった。
大手が次々と出展を見送ったことも
出展者数や来場者数の激減は、大手メーカーのシーテック離れを促した。日立製作所が2013年に出展を見送ると、2014年にはソニー、2015年には東芝が出展を取りやめている。
これらのうちソニーと東芝は今年も出展を見送った。ソニーは「グローバルな観点から展示会の選択と集中を継続している。開催時期や各事業の位置づけなどもあり、シーテックへの出展を見合わせた」とする。一方でソニーは世界の2大家電見本市である米CESや独IFAには毎年出展し続けている。要は、CESやIFAを「選択」し、シーテックは3年連続で選択しなかったということだ。
ちなみに、2015年前半に不正会計が発覚し、経営の屋台骨が揺らいだ東芝は「総合的判断による」と出展しない理由を言葉少なに語っている。
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