購読料1万ドル!新メディア「AXIOS」の狙い 創業者が語るビジネスプランとは?
――2人は「ポリティコ」で長年一緒に働き、何がうまくいき何がそうでないかを学びました。その教訓は「アクシオス」にどれだけ生かされていますか?
ロイ・シュウォーツ氏(以下、RS):「アクシオス」のすべては、我々が「ポリティコ」を離れたところからはじまった。ジムと私は数カ月の休暇を取り、カリフォルニアなど、いろんな場所を訪ねた。そのあいだに、人々がどんな風にコンテンツを消費するかを学んだ。
我々は実際にとても多くのことを学んだので、いまでは全従業員がサバティカル(長期休暇)を取得できるよう制度化している。このプロジェクトの見た目や雰囲気のかなりの部分は、我々の休暇の賜物と言っていい。
何が効果的で何がそうでないかを理解できる
――あなたは以前、ネイティブアドの機能を刷新して、リアルタイムで調整可能にすると話していましたが、具体的にはどういうものですか?
ジム・バンデヘイ氏(以下、JV):我々のプラットフォームの基本的な違いは、各アイテムが共有したり保存したりできる単一画面上に集約されていることだ(※[日本版]編集部註:フィード上になっており、個別ページに遷移しないという意味)。コンテンツの各部分は基本的に、この同じアーキテクチャーで作られている。簡潔かつ高度な構成のおかげで、データをリアルタイムで利用し、何が効果的で何がそうでないかを理解できるようになっている。
――あなたが手がけるニュースレターに掲載される広告は、テキストが非常に少ないのが特徴です。すでに配信されたニュースレターに挿入された2つの広告のうち、長い方でも175ワードしかありません。「アクシオス」の記事も、これくらいの長さになるのでしょうか?
RS:今後実験する予定だ。すべての記事がそれほど短くなるわけではなく、「続きを読む」ボタンも設置されるだろう。とはいえ、実験で情報を得て、広告主とも共有することになる。
――以前、あなたはネイティブアド、とりわけ長大で派手なパッケージは、間違った前提のうえに構築されていると発言しました。この問題を解決する方法を説明してもらえますか?
RS:ネイティブアドの大きな問題は、クリックしてもらう必要があることだ。我々のネイティブアドは短文構成のため、クリックを不要にしている。広告主のメッセージは、すべてフィードに表示されるため、表示時間を計測してレポートすることになるからだ。広告主はその反応の程度に応じて、読者の訪問のたびにクリエイティブを変更できる。
――そのパーソナライゼーションは、通常の編集記事にも及ぶのですか?
RS:いずれはそうなる。現在の最初の段階では組み込んでいないが、フィードに表示される内容の最適化に着手する際には、読者がどのコンテンツにもっとも時間を費やしたかをもとにキュレーションを開始するだろう。