日本株は上昇か下落か、23日以降の見極め方

トランプ発言や為替に惑わされてはいけない

その後は、イエレン米FRB(連邦準備理事会)議長が18日の講演で、政策金利を今後年間に2~3回のペースで引き上げると語ったことや、財務長官となるムニューチン氏が「長期的には強いドルが重要だ」と上院で発言したことなどから、米ドルはやや持ち直し、対円で115円台を回復する局面もしばしばあった。

ただ、トランプ大統領が以前から米ドル高を目の敵にしそうなことは自明であったし、相場を逆方向に動かすきっかけとなったイエレン議長の発言にしても、新味は何もない。それぞれの材料が、真に米ドルを上や下に動かすべきものであった、というより、市場が勝手に騒いでいる感が強い。
とは言っても、これから一般教書、予算教書が公表され、全てではないとしてもトランプ政権の政策が今よりは見えてくるまでは、そうした市場の右往左往はしばらく続くと考えざるを得ない。

「長期で真に市場を動かす要因」に注目すべき

目先の市場動向を予測する(これは、筆者が最も不得意とする分野だ)ためには、そうした「どたばた騒ぎ」が起こるかどうかも読み切らなければならない。とはいうものの、一時は「トランプ相場がやってくる、これからどんどん米国株価と米ドル相場は上がりまくりだ」と騒いでいた専門家やマスコミが、「いや、実はトランプリスクだった」とうろたえているのは、滑稽を通り越して言葉を失う。トランプ大統領自身は、以前から別に何も変わっていない。

実際には、トランプ相場だと浮かれていたのが誤りだったので、その誤りの修正が生じているだけだろう。だからと言って、米国株価や米ドル相場、それにつれて上昇した国内株価が、昨年11月8日の大統領選挙時の水準まで戻らなければならないわけでもない。

日経平均で言えば、「1万8000円水準の攻防となる可能性は高い」と考えるが、1万7500円まで下回らなければならないとは考えていない。というのも、昨年11月から現時点に至るまでの間に、日米等の企業収益は、回復色を強めているからだ。

世界的に、じわりとではあるが、景気は持ち直し基調を強めている。あれだけ騒がれた中国経済も、減速はしているが、その度合いは穏やかなものであり、ブラジルやロシアでは、景気が最悪期を脱しつつある。欧州経済は低迷しながらも底固くもあり、米国は相変わらず堅調だ。こうした世界的な実需の持ち直しにより、日本からも米国からも、輸出数量は持ち直し基調にある。

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