日本にしかない「パクチー料理専門店」の魅力

究極の一品を求めて世界中から来店

「パクチーハウス東京」代表の佐谷 恭さん

パクチーハウス東京の代表、佐谷恭さんは、同店のパクチー料理は世界のどこにもない、オリジナル料理だと言います。「パクチーはもともと世界中で使われていますが、ここまで大量のパクチーを使っている料理はほかにはないと思います」。

佐谷さんがパクチーハウス東京を始めた2007年当時、パクチーを食べられるレストランはとても少なく、国内でパクチーを栽培している農家もほとんどありませんでした。ようやくみつけた一軒の農家さんと取引を始め、店をオープンすることができたそうです。

「ないなら、自分たちで作ろうと思いました。そして、色々な試作をしているなかで『パクチーをたくさん入れると美味しい』ということに気が付いたんです。それまでパクチーが思うように手に入らなかった反動で今のパクチーハウスのメニューが生まれたんです」

今やパクチーは日本のほぼすべての都道府県で栽培され、パクチー料理を扱うレストランも増えました。そして2016年の「今年の一皿」にパクチー料理が選ばれるまでになったのです。

「パクチー料理というと、タイとかベトナムとか東南アジアの料理だと思う人が多いですが、そうじゃないんです。もちろん、ベースに各国料理があるメニューもたくさんあります。ただ、それをうちなりに、パクチーにとことんこだわって再解釈して再構築しています。ぼくはパクチー料理っていうのは日本の新しい食のジャンルだと思っています」

世界でここだけでしか食べられないパクチー料理の魅力は、日本だけではなく世界に広まっています。パクチーハウス東京には、日本国内はもちろん、中国や東南アジア、アメリカやヨーロッパなど世界のさまざまな国からお客さんがやってきます。特に、SNSなどでそのインパクト抜群の料理写真が話題になり、お客さんがやってくることも多いそうです。

パクチーで人生が変わる?

佐谷さんがパクチーハウス東京をスタートした理由はパクチーだけではありませんでした。

「もちろん、パクチーが好きというのもあります。でもそれだけじゃなくて、僕はコミュニケーションができる場所を作りたかったんです」

たとえば、大声で注文すれば無料でパクチーがもらえる「追パク」。「誰かが『追パク』すると、ほかのグループの人も『真似してみようかな』とか、『もっと大きな声で頼んでみようかな』と刺激を受けたりします。それって、お互いが喋っていないけど、実はコミュニケーションなんですよね」

次ページ「追パク」によってコミュニケーションが生まれる
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