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政治・経済・投資 #トランプ大統領誕生の衝撃

「変わらないトランプ」は意外にわかりやすい 目的の達成がすべて、手段にはこだわらない

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  • 安井 明彦 みずほ総合研究所調査部シニアプリンシパル
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1月20日に行われる就任式では、「悪いトランプ」は封印されるかもしれない。アドリブが必要となる記者会見と違い、用意された原稿を読みあげる局面では、トランプ氏は大統領らしい品格のある演説を行う傾向がある。当選後の勝利演説では、選挙戦当時の攻撃的な姿勢は影を潜め、市場の高い評価を得た。

もっとも、それで「悪いトランプ」が消え去ると考えるのは早計だ。勝利演説のあと、あっけなく「悪いトランプ」は復活した。トランプ氏は、ぶれていない。「悪いトランプ」は、いつでも浮上する。「変わらないトランプ」を覚悟するべきだ。

すべては米国の雇用のために

ぶれていないのは、トランプ氏が政策を通じて目指す目的も同じである。米国の雇用を守ることだ。

「わたしは最高の雇用創出者になる」

前述の記者会見でのトランプ氏の発言である。構図はシンプルだ。すべての政策は、米国の雇用を向いている。「良いトランプ」と「悪いトランプ」は、どれも目的を達成するための手段である。保護主義や厳格な移民政策といった「悪いトランプ」も、それを実現すること自体が、トランプ氏の最終的な目的というわけではない。

実際の政策運営における「良いトランプ」と「悪いトランプ」の比重は、目的の達成度合いに左右される。「すべては取引(ディール)」と構えるトランプ氏は、理念や思想に縛られない。目的を達成するためには、手段は選ばないはずだ。実際にトランプ氏は、小さな政府を好んできた共和党の大統領だが、インフラ投資のような大きな政府を連想させる提案も受け入れている。

見方を変えれば、目的が達成できるのであれば、すべての手段を使う必要はない。「悪いトランプ」の劇薬を使わずとも、雇用面でアピールできさえすれば、トランプ氏の目的は達成される。

目的と手段の関係は、「悪いトランプ」を構成する個別の政策を見誤らないためにも重要な視点である。手段の細部に注目しすぎると、トランプ氏の本来の目的を見失う可能性がある。

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